対能力者
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の1つ。
曰く、そいつは無能力者
曰く、そいつは無能力者は襲わない
曰く、そいつは能力者を圧倒する
曰く、そいつは超能力者に匹敵する
曰く、そいつは金の瞳をもつ
など色々な噂が存在する。
ある者は真っ向からそれを否定しある者はそれの存在を信じた。
十人十色の反応。
さらに対能力者による被害ではないかと言われる事件が幾つもあり、無能力者が対能力者に助けてもらったなどの証言もあるため噂が噂でなくなりつつあった。
あるビルの一室。
眼鏡をかけたスーツの男とコートを羽織った男がいた。
眼鏡の男は机に置いてある珈琲をすすりコートの男に報告書を手渡した。
コートの男は煙草を灰皿に捨てその報告書に目を通した
「ほう、順調なようだなアレは」
コートは左手につけられた“腕時計”が気になるのかカチャカチャといじりだす。
「はい、最初の方こそ戦闘も駄目駄目でしたが今では本当に超能力者にでも勝てるかもしれませんねアレは」
眼鏡は満足げに言った。
そして自分がしている“腕時計”をチラ見する。
「ふん、忌々しい科学に虐げられた我々が科学でこの屈辱が晴らされる時がくるとはな。
しかしまだ完全というわけではないのだな?」
「はい、わずかながら不安要素もあり、アレもまだ未完成かと」
「まぁ良い、時間はたっぷりとある」
コートはようやく落ち着いたのか“腕時計”をいじるのをやめた。
―――――公園
「それで例の“アレ”はどうなったにゃ?」
「“アレ”ならもうてめぇの家に届けておいたよ」
「え……黒時峰まさか……」
「アァ、留守だったからてめぇの義妹にわたしといたよ“メイドにゃんにゃん”」
「終わったにゃ…」
ベンチには金色の“腕時計”をした灰色の髪の少年が寝転がっており、そのベンチに金髪のサングラスをかけた少年がもたれかかっていた。
金髪の方は額に手をあて項垂れていた。
それも束の間金髪の少年、土御門元春は呟く。
「超能力者増加計画」
「アァ?超能力者増加計画だ?どういう意味だ」
「言葉のままだにゃ」
「絶対能力者なんちゃらなら知ってるが」
「そのパクリみたいなもんだぜい。と言っても絶対能力者なんちゃらとは比べるまでもなく穴だらけで本当に超能力者が増加できるのかは不明だけどにゃ〜」
「アァ…そう……」
灰色の髪の少年、黒時峰はそのまま目を閉じた。しばらく静寂が続き土御門が口を開いた。
「今
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