第4章 聖痕
第34話 山の老人伝説
[10/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
これだけ勝ちまくっているタバサに対して、ルーレット勝負を挑んで来る訳はないでしょう。
今までのタバサが潰して来たディーラーたちにしたトコロで、自らの望んだ場所に球を入れる事が出来るディーラーの可能性だって有ったはずですから。
サイコロは論外です。鳴き猫……つまりテーブルに細工を施して有ったり、サイコロ自体に細工が施してある可能性も有ったりします。そして、もしそうで無ければ、純然たる意味での運勝負と成りますから。
そうして俺に出来るイカサマは、カードに関しては、タネの有るイカサマです。
基本的には、カードの山の交換。積み込みを行ったカードを使用してのイカサマですから、タネが無ければ、虚無のカードをタバサの方に回す程度の小細工しか為せませんから。
それも、シャッフルしている最中に、カードを確認出来た時に限られますしね。
一応、タバサの花神の能力……妖精のたぶらかし。つまり、幻影を使って、俺の小細工を行う手元の認識をずらす予定ですが、流石にそれもあまり多用すると、最後まで効果を発揮しない可能性も有りますから。
ハルファスの準備してくれた軽食……サンドイッチを食べながら、カードの積み込みを行う俺。
カードの山は三つ。本当はもう少し欲しいトコロなのですが、これ以上と成ると、流石に隠して置く場所に困りますからね。出来るだけ、表面から見ても不自然な箇所のない様子は維持する必要が有るでしょう。
【シノブ。物理反射と魔法反射を施して置く事を推奨するのです】
俺とタバサの会話が終わり、小細工用のカードの山を作成している最中に、俺の式神の中では一番おしゃべりが多い黒の少女神からの【念話】が繋げられた。
ただ、カジノに侵入して来た時ほどの緊張した雰囲気では有りませんでしたが。
但し……。
確かに、俺の作戦でもダンダリオンの警告通り、物理反射は施して置く心算ですが、魔法反射の方は多少の問題が有ると思うのですが。
「このカジノは一定時間ごとにディテクトマジックで魔法の使用の有無を調べている。せやから、魔法反射を施して置いても、ディテクトマジックを反射して仕舞って、簡単に無効化されて仕舞う。更に、その魔法反射をカジノ側に察知されて身体検査などをされると、非常に厄介な事になるから……」
俺は、実際の声に出して、ダンダリオンに答えた。
当然、同時にタバサにも聞かせる意味から、そうした訳なのですが。
まして、俺のイカサマ用の積み込みを行ったカードの山が発見されたら、シャレにならない状態になるでしょう。
もっとも、その結果としては、ある意味、このカジノが潰れる事は間違いないのですが。
全ての従業員がボコボコにされた挙句、ここに有ったカジノをガリアの国家権力が潰したと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ