第4章 聖痕
第34話 山の老人伝説
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ある程度のイカサマのテクニックを身に付けています。
そして、その部分に関しては、タバサも同じようにイカサマのテクニックを身に付けて居ますし、森の乙女によって能力の強化も為されています。故に、能力としては俺とそん色ないはずですから、俺が見落としている部分に気が付く可能性も有ると思います。
まして、俺よりも基本的な頭脳の出来は彼女の方が上ですから。
しかし、タバサはゆっくりと二度、首を横に振った。これは否定。
う〜む。流石のタバサでも、見抜けなかったと言う事ですか。
これは、俺達に対しては、明確なイカサマ行為は行ってこなかったと考える方が無難ですか。
「そうか。まぁ、このカジノは危険な香を使ってカジノの客たちの正常な判断力を奪い去ってから、どんどんとギャンブルの深みにのめり込ませて行くカジノやから、無理に小細工を弄する必要はないのかも知れないな」
これは少し厄介な状況ですけど、それでも仕方がないですか。本当ならば、相手の切り札に等しいディーラーが出て来る前に、このカジノの一般的なイカサマの方法を見て置きたかったのですが。
確かにこんな空間……幻覚や判断力の低下を招くような香を焚かれた閉鎖空間で、普通の人間が正常な判断を下し続ける事など出来はしません。
通常の人間が、こんな怪しげな香を焚かれた閉鎖空間で長時間活動し、呼吸をし続けると、徐々に酩酊状態となって行き、気が付くと……。
もっとも、普通の場合は、其処までに到達する前に勝負に負けて、スッテンテンにされた挙句に放り出されるのがオチなのでしょうけどね。
ならば、相手の事を知るのは後回し。そもそも、カジノ側が確実にイカサマを行っている証拠自体がないですし、イカサマを行わないでも、普通のディーラーでも勝てる状況を作り出していますからね。
それどころか、本当にゲームに負けているのか、それとも薬物による酩酊状態から、ゲームに負けたと思い込まされているのかは定かでは有りませんが。
だとすると次の策は……。
「ハルファス」
ソロモン七十二魔将第四席。魔界の兵站担当の大伯爵。ハルファスを現界させる俺。
次の瞬間、緑色のチュニック風の衣装に身を包み、何故か片足だけが足首から膝上までを露わにしたパンツスタイルのゴージャスな美人タイプの魔将が顕われていた。
「ハルファス。すまんけど、軽食と飲み物。それに、このカジノで使用しているカードを複数、用意して貰えるか?」
腹が減っては何とやら、とも言いますから軽食は必要ですし、切り札のディーラーからカード勝負を挑まれた場合は、こちらがディーラー役を遣る事を条件に勝負を受ける心算ですから、その時用の準備も必要です。
サイコロよりは確実に勝てる勝負ですし、ルーレットで
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