第4章 聖痕
第34話 山の老人伝説
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る俺。
バーが有って、舞台では踊り子が見事なダンスを披露し、カジノで客が賭け事に興じる。
後は、ミュージカルや、ロマ系の歌手などが登場すれば完璧だと思いますよ。
【何をしているのです、シノブ。ここのカジノで焚かれている香は危険な物だから、さっさとタバサの方だけでも新鮮な空気で包めと言っているのです、このウスノロ】
かなり強い調子でダンダリオンに【念話】で告げられて、ようやく事態の深刻さに気付く。
そして、即座にシルフを起動させ、俺とタバサを包む形で新鮮な空気を発生させた。
……何故か、新鮮な空気に包まれた瞬間、少し頭がすっきりしたような気がしました。
もっとも、気のせいだ、と言われると、そうなのかも知れない、と言う、非常に曖昧な感覚なのですが。
これは、確かに危険な兆候かも知れませんね。
そう思い、タバサに【念話】のチャンネルを開いた上で、ダンダリオンに
【具体的には、どう言う理由で危険なんや】
……と問い掛ける。但し、何となくなのですが、その危険と言う状況を生み出している物質……薬物に関しては、思い当たる物が存在しているのですが。
但し、あまり目立ち過ぎないように、舞台で踊る女性たちを見ているような演技を行いながら、なのですがね。
何故ならば、通路の真ん中で何処を見るでもなくボォ〜っと突っ立っていたら、目立って仕方がないでしょう。
非常に残念な頭の出来の少年だと思われる事間違いなしですから。それなら、御のぼりさん宜しく、舞台で踊っている踊り子たちに視線を奪われている少年を装った方が百倍マシですから。
【この香が焚かれた空間で呼吸を続けると、最初は判断力の低下や少々の酩酊状態をもたらせるだけなのです。でも、その内に幻覚症状を起こすようになり……】
ダンダリオンが、かなり深刻な様子で説明を行う。ただ、説明の最後の部分は省略するような形で余韻を持たせての説明だったのですが。
もっとも、この説明ならば皆まで説明される必要など有りませんが。つまり、このカジノは、ヤバい系の麻薬と似た症状を起こす香を使用しているカジノと言う訳ですか。
確かにそのようなカジノなら、足しげく通った挙句、破滅への道を一直線に転げ落ちる人間が続出するでしょう。
常習性をもたらせる薬物と同じような結果をもたらせる香を焚いた、更に脳内麻薬を発生させ易いカジノなのですから。
このカジノに通い詰めると、ギャンブル依存症と薬物依存症が同時進行でやって来ますからね。
そして、為政者側がそのカジノの危険視するのは当然の事でしょう。
【ここのカジノは、絶対に潰す必要が有ると言う訳か】
俺が、新たに覚悟を完了したかのようにタバサに告げる。流石に、ここまで外道な方法で儲け
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