第4章 聖痕
第33話 赤い風車
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いに出会った事は、今までは有りませんでしたが。
ただ、現状の俺やタバサは、契約している式神達を宝石の中に封じて持ち歩いている以上、宝石を魔法の杖として契約している魔法使いとして認識されても不思議ではないと思うのですが……。
【普通は、予備の杖と契約を行う事はない】
タバサがあっさりと俺の【質問】に答える。
成るほど。わざわざ複数の杖と契約を行うような人間は滅多にいないと言う事ですか。故に、見せ掛けに持ち歩いていた杖を奪う事により、カジノ側は俺やタバサの魔法を封じた心算に成っていると。
まして、宝石や貴金属の類を身に付けているのなら、それを予備の杖だと疑って店側に預けさせるよりも、むしろ負けた場合の賭け金代わりに取り上げた方が、カジノ側としても利益が上がると判断した為に素通りだったと言う可能性も有りますしね。
しかし、更にタバサが【念話】で続けて来る。
【但し、この店は店側が魔法を使ってイカサマを行っていない証明と、客に魔法によるイカサマを行わせない為に、一定の間隔で店中にディテクトマジックに因る魔法探知を行っている】
成るほど。確かに、系統魔法しか使用出来ない相手になら、この世界のディテクトマジックを使用した魔力探知は絶対のイカサマ防止と成ります。
但し、ディテクトマジックで探知出来るのはこの世界の系統魔法のみ。精霊の能力を借りた魔法に関しては理解の外に位置するのか、反応する事は有りません。
そして、俺とタバサの魔法は精霊魔法に分類される、精霊と契約を交わして魔法を発動させるタイプの魔法。それで、タバサとの仙術の練習中にディテクトマジックに仙術が反応するかは何度も試してみましたけど、今まで一度もディテクトマジックの魔力探知に引っ掛かった事は有りませんでした。
逆に、こちらの魔力探知は全ての魔力、霊力に反応する仕組みの仙術なので、相手がもし精霊魔法を行使可能でも、イカサマを行ったら一発で判る仕組みと成って居ます。
この段階では、俺とタバサの方が圧倒的に有利なはずなのですが……。
しかし、相手も違法カジノ。どう考えても、イカサマを使わずに真面に勝負しているとも思えませんし……。
一体、どんなカラクリで儲けているのでしょうか。
一度右に折れてから少し。大体、30メートルほど進むと、今度は上に向かう階段に出くわす。
……これは、地下をかなり移動させられたと思いますね。どう考えてもここは、あの赤い風車のすぐ下の地下とは思えません。
もっとも、どの建物の地下だろうと、相手はガリアの国法を犯している違法カジノなので、結局のトコロ潰すしか方法がないと思いますが。まして、タバサの騎士としての仕事で無かったとしても、俺と言う存在に取っては、一日に一
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