第八十七話
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第八十七話 趣味は何か
六人が必死に迷宮の中で修行をしている時に博士は何をしているかというと。相も変わらず何か得体の知れないことをしていた。
「今度は何してるんですか?」
「何、大したことではない」
あくまで博士のコメントであるので当てにはならない。
「ちょっと趣味をしておるのじゃ」
「趣味?」
「左様、わしの数多い趣味の一つじゃ」
「博士の趣味というと」
小田切君の脳裏に不吉極まる事柄が次々と沸き起こった。
「生体実験に兵器の開発に劇薬の研究に」
「それと生物の細胞操作じゃ」
「まともな趣味には興味がないんですね」
「まともなことなぞ詰まらん」
実に博士らしいコメントであった。
「折角知能指数二〇万なんじゃぞ。それでどうして普通に使うのじゃ」
「国際貢献とかは?」
「何じゃそれは」
本気でそんな言葉は知らない博士である。
「イギリス料理なら食わんぞ」
「いえ、もういいです」
冗談抜きで知らないことがわかったのでこれ以上は国際貢献に関しては聞かなかった。それで話を元に戻すのであった。
「それでですね、博士」
「うむ」
「何をされているんですか?趣味といいますと」
「新たな兵器の開発じゃ」
やはり碌でもないことであった。
「今度は生物兵器を考えておる」
「生物兵器っていいますと」
「これまで開発した怪獣をな」
「ゴ○ラですか?」
他にも色々な傍迷惑な怪獣を生み出してきてきたがその中でもそうした怪獣を創ってきたのだ。今度はそれを応用して何かをまた作ろうというのだ。
「それはもうあるしな。そこからまた創ろうと思っているのじゃ」
「そうなんですか」
「ビオ○○テはもう作ったしのう」
そんなものも生み出しているのだ。
「いや、待てよ」
「どうしたんですか?」
「閃いたぞ。もっと面白いものを作ろう」
ここでまたまたとんでもない方向に考えを向けた。
「メカじゃ、メカ」
「メカですか」
「怪獣をメカにしたものを開発する」
博士が考え付いたのはそれであった。
「名付けてメカコ○グじゃ。どうじゃ」
「キ○○コン○をロボットにしたものですね」
「左様、それを作る」
どちらにしろとんでもないものを作るつもりであった。
「さて、それでニューヨークか北京かモスクワでも破壊してやるか」
「破壊以外には考えないんですね」
「形あるもの必ず壊れる」
壊すと言う。
「さて、作ろうか」
「趣味はそれだったんですか」
結局碌でもないことをする博士であった。
第八十七話 完
2008・2・20
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