第八十一話
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第八十一話 二番目の相手
暫く迷宮を進んでいると。また敵が出て来た。
「今度は何!?」
「見て!!」
「フンガーーーーーッ!!」
今度はフランケンシュタインであった。どう見ても映画のそれである。
「フランケンね」
「今度は誰なの?」
「多分私ね」
美樹が前に出て来た。
「美樹ちゃん!?」
「どうして美樹ちゃんが」
「だって。フランケンシュタインよ」
そのフランケンを見据えながらの言葉であった。
「スピードが遅いわよね」
「ええ」
「多分だけれど」
「だったら。風よ」
彼女はこう答えた。
「それで攻めれば。かなり楽な筈よ」
「それでは」
ここで後ろから先生がその緊張のない声で言ってきたのであった。
「佐藤さんを軸で今回は御願いしますね」
「わかりました」
「それじゃあ」
六人は先生の言葉に頷く。そうしてまたフォーメーションを組むのであった。
「今度はね」
「ええ。どうするの?」
他の五人が美樹の言葉に顔を向ける。目はフランケンを見たままである。
「今度は正面から仕掛けるわ」
「正面からって」
華奈子がそれを見て言う。
「大丈夫?相手はガード固いわよ」
「それでもよ」
しかし美樹の考えは変わらない。
「やってみるわ。いいかしら」
「決意は固いのね」
「勿論」
美奈子にも答える。
「だからこそ言うのよ」
「勝算もあるのね」
「そうよ」
また華奈子の言葉に答えてみせた。
「それも完全にね」
「わかったわ。それじゃあ」
華奈子もここで完全に頷いてみせた。
「任せるわ。いいわね」
「ええ。頼むわ」
六人は美樹の言葉を受けてフォーメーションを組む。美樹が正面に立ち他の五人が彼女を囲む。そうしたフォーメーションであった。
「行くわよ!」
「わかったわ!」
皆美樹の言葉に答える。いよいよはじまろうとしていた。
第八十一話 完
2008・1・20
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