第六十八話
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第六十八話 国連敗北
博士の研究所に奇襲を仕掛ける国連の集めた特殊部隊。だが彼等の前には。
「な、何だあれは!」
「ロボットだと!」
「その通り!」
驚く彼等の前にカイザージョーと博士が立っていた。
「よくぞ来た国連の戦士達よ!」
博士が彼等に告げる。
「今日出会えたのを光栄に思うのだ!」
「黙れテロリスト!」
「地球の平和を乱す貴様を許すわけにはいかない!」
大方の者にとっての博士の評価はこんなところであった。
「わしがテロリストだと」
「当たり前ですよ」
その横にいる小田切君がそれに答える。
「どう見たってそうじゃないですか」
「そんな詰まらんものと一緒にするな」
だが博士はそれに不満であった。
「わしは天才じゃぞ」
「だから何なんですか」
「天才科学者であり医学者であり薬学者であり物理学者であり工学者なのじゃぞ」
他にも色々と博士号は持っている。余計なものでしかないが。
「そのわしがテロリストじゃと。心外じゃ」
「それはわかりましたけれど」
小田切君は半ばそんなことはどうでもいいといった感じでまた博士に言った。
「それで今回はどうされるんですか?」
「決まっておるではないか」
博士は平然としてまた述べた。
「このカイザージョーでな」
「これで蹴散らすっていうんですか?」
「左様」
誇らしげに笑って答えてみせてきた。
「わしの偉大なる発明で退けてくれる。生涯の勲章にするがいい」
世界各国の特殊部隊の精鋭達を前にして宣言する。だが彼等の博士への評価はそれでも変わらないのであった。変わる筈もなかった。
「総攻撃だ!」
「よし!」
一斉に特別な武器で攻撃にかかる。それは明らかに何処かの科学チームが開発したものであった。それでまずはカイザージョーを狙ってきていた。
しかし。博士はそれを見ても動じてはいなかった。
「小賢しいのう」
その一言だけであった。カイザージョーが全身から光を発するとそれで終わりであった。
特殊部隊の面々は倒れ武器は全て無効化されていた。攻撃もである。そうして何もかもがなくなってしまっていたのであった。小田切君はその有様を見て博士に問う。
「今度は何ですか?」
「光の攻撃じゃ」
博士は素っ気無く答えた。
「それで敵を気絶させて攻撃を打ち消したのじゃ」
「意外と大人しいですね」
「わしに立ち向かう勇気に敬意を表してじゃ」
意外とそうしたところは人間味のある博士であった。
「あとは自衛隊の基地の前にでも全員置いておこうかのう」
「私がですか?」
「いやいや、小田切君には迷惑はかけん」
笑って言ってきた。
「そういうのはな。ほれ」
「彼等ですか」
「そういうこ
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