第五百四十一話
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第五百四十一話 朝起きて
その日は早く起きた。すると一緒に起きた華奈子はベッドから出て着替えながら笑顔で美奈子に言った。
「じゃあ今朝は走らないで力を溜めてね」
「大会に全力を尽くすのね」
「そうするjのよ。後はね」
「後は?」
「まあ。お風呂も今は入らない方がいいわね」
それもしないというのだ。
「けれどじっくりストレッチして身体はほぐしておきましょう」
「それはしておくのね」
「その方が身体よく動くし。それに怪我もしないから」
「そうね。身体はほぐして温めておかないと」
「でしょ?よくないから」
だからだと答える華奈子だった。
「そうしましょう」
「わかったわ。それじゃあね」
「後は朝御飯もしっかり食べて」
これも忘れない。
「そうしてね」
「朝御飯は絶対よね」
「食べないともたないわよ」
だからだった。
「大会までね。もっともあたしは朝は何があっても食べてるけれど」
「そうよね。華奈子は朝御飯は絶対に食べてるわよね」
「エネルギーなくて動ける機械ないじゃない」
これは絶対にない。どんな機械でもだ。
「だからね。まずは食べて」
「それからよね」
「気持ちもリラックスさせていきましょう」
華奈子は完全に着替え終えたがそれでもまだ美奈子に言う。
「走れなかったらとかそういうことは一切考えないで」
「最初から考えないの」
「そう、考えないの」
まさにそうするというのだ。見れば華奈子のその顔は実に明るい。そしてその顔でこう美奈子に言うのである。
「暗いことはね」
「明るいことを考えて」
「そうしていかないとね。あたし何でもそうしてるのよ」
それはマラソンだけではないというのだ。
「だから美奈子もね」
「そうよね。何でも明るく肯定的に考えていかないと」
「最初から暗くなっても何にもならないでしょ」
「本当にね。それじゃあ」
「まずは起きて着替えて」
そしてだった。
「二人でストレッチしよう。それともタロの散歩に行く?」
「じゃあストレッチしてタロの散歩に行きましょう」
美奈子は笑顔で華奈子に返した。そしてだった。
二人でまずはじっくりとストレッチをした。朝早く起きることが出来たのでそれに加えてタロの散歩にも行けたのである。
第五百四十一話 完
2012・11・14
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