第五百二十八話
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第五百二十八話 博士も楽しんでいる
「ぎゃあああああああ!」
「助けてくれーーーーーーーーっ!!」
「死ぬ!死ぬ!」
「命だけは!」
今日も研究所から断末魔の叫び声が聞こえてくる。研究室では鮮血と肉片が飛び散り首や手足、内臓が無残に転がっている。
その骸達を見て小田切君は今回はただ惨たらしい方法での殺人を楽しんでいる博士に対して呆れている顔で尋ねた。
「あの、楽しんでますよね」
「楽しんでおるぞ」
博士は町で捕まえたチンピラの腹を出して内臓を取り出していた。勿論麻酔なぞ一切使わずにそうしている。
「殺人はわしの趣味の一つじゃ」
「ですよね」
「殺すからには出来るだけ惨たらしく殺す」
一歩間違えればサイコ殺人鬼の言葉だ。
「それがわしのやり方じゃからな」
「この前女の子を襲おうとしていたストーカーを捕まえましたけれど」
決して正義感からではなく小悪党が嫌いだからだ。
「あのストーカーはどうしたんですか?」
「中国の凌遅刑というものがあるのは知っておるか」
博士は内臓から手足を回転ノコギリで切断しだした。鮮血が沸き起こる。
「身体を少しずつ切り刻んでいくのじゃが」
「三千回とか四千回切るんですよね」
「最後は死体はハリネズミの様になる」
身体の至る場所に切り傷を入れられそうなるのだ。
「そして手足に内臓に首を切る」
「何度聞いても凄まじいですね」
「写真も残っておるぞ」
清代末期のものだ。その頃にはまだ凌遅刑は行われていたのだ。
「わしもこれまで気分で何度もやっておるがな」
「楽しいですか?」
「この世におらんでいい小者は死んでよいのじゃ」
博士独特の考えである。
「だからじゃ」
「あの殺し方もするんですか」
「そういうことじゃ」
博士は手足も切り取り今度は睾丸を握り潰した。
それから目をくり抜き耳も焼けた鉄の棒を突っ込んで潰し口も舌を抜いて歯を全て引っこ抜いた。そのうえでこう小田切君に言う。
「人豚の完成じゃ」
「滅茶苦茶簡単にえげつない刑罰をしますね」
「楽しいぞ、こういうことも」
「普通殺人とか楽しまないですよ」
「わしは至って楽しい」
博士にとっては殺戮も趣味であり楽しみだ。これが小悪党が対象であるに留まっていることは幸せなことだった。
今度は女子高生を集団で襲おうとした者達にメスが向けられる。そして。
実際に凌遅刑でその強姦未遂の悪人達が殺されていく。博士はそういった処刑を実に楽しく行っていっていた。
第五百二十八話 完
2012・9・23
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