第六話 必要に迫られケータイ購入
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なぁ」
「それなら塗装してもらうといいぜい」
思わずつぶやいた言葉にすぐさま返事が返ってきた。どうやらケータイの塗装とかも出来るようだ。
「そんなのもあるんですか?」
「ああ、しかしちょっとばかり金がかかるんだぜい。ケータイ自体はそれほど高額にならないんだが、塗装は趣味の範囲に入っちまうからな」
「そうですか」
確か学園都市では生活必需品や日用品は安いけど、漫画などの趣味的な品は高くなっているという設定があったような気もする。
「まー、塗装する色にもよるが、だいたい20万ぐらいでどの色もいけるはずだにゃー」
「うげっ……そんなに金もってねー」
「それなら銀行か郵便局で下ろしてくるといいぜい。お前さんに渡した通帳にはどっちも200万入ってるはずだからな」
「は? そんなにっ!?」
思わず声を上げてしまい慌てて周囲を確認するが、特に誰も気にした様子は無かったので胸をなでおろす。
「まぁ、そうだな、お前さんの実力を考えれば、その程度は全然痛くない出費だろう」
「そうかもしれませんがって自分で言うのも変ですが、通帳を用意したのって俺の実力を見せる前だったでしょ?」
「確かにそうなんだが……アレイスターの野郎、お前さんの実力をある程度知ってた可能性がある。というか、ある程度『認識してた』可能性がある」
急に土御門さんが小声になる。まぁ、俺も多分そうなんだろうと思っているし、あのアレイスターのことだから、俺がこの世界に現れた時点ですでにある程度の俺の能力を把握していた可能性だって否定できない。
「あー、それは確かにあるかもしれませんねー、俺がこの世界に来て目が覚める前にもうあの人のところへ運ばれてましたしねー」
俺はちょっと脱力した感じで答える。
「まー、そんなわけで、通帳の中身は遠慮なく使うといいぜい」
「それじゃー、お言葉に甘えて使わせてもらいますー」
多分アレイスターさんはアンダーラインでこの会話を聞いて、「土御門、お前の金ではあるまい」なんて言っているのではないだろうか。
「まずは元となるケータイを買っておかないとだにゃー」
「あ、そうだった」
「塗装することを前提にするんだから、白を買ったほうがいいぜい」
「はい、ありがとうございます」
俺はカタログを持って契約カウンターに向かった。
「ご契約有難う御座いました」
ケータイを手に入れた俺は紙袋を持って土御門さんと一緒に外へ出た。暗部用のケータイは土御門さんが持ってくれている。
地下街から地上に出るとちょうどいつもの車がやってきて目の前に止まる。多分他の場所で待っていて、土御門さんの連絡で地下街の出口に車を回したのだろうと、あまり
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ