第四百六十九話
[8]前話 [2]次話
第四百六十九話 気付いてもそのまま
華奈子は美奈子と一緒に自分達の部屋で恋愛育成ゲームをしながらだ。その双子の相棒に尋ねた。
「で、タロとライゾウだけれど」
「タミーノとフィガロもね」
「何処に行ったと思う?」
「外に遊びに行ったわね」
そうしているとだ。美奈子はあっさりと華奈子に話した。
「ずっと姿見ないから」
「ああ、やっぱり」
「特に驚くことじゃないわね」
「そうね。使い魔が外に遊びに行くなんてね」
それ自体がだ。どうかというと。
「普通だからね」
「そうそう。たまには使い魔にも羽根を伸ばしてもらわないとね」
「息抜きも必要だからね」
「そういうことよね」
華奈子もあっさりと美奈子の言葉に答える。
そしてだ。こう美奈子に言ったのだった。
「じゃああたし達はこのまま」
「ゲームを続けるのね」
「何かさ。この先輩ってさ」
見れば二人で男の子が主人公の恋愛育成ゲームをしている。二人は女の子だがそれでもだ。そうしたゲームを結構しているのだ。実際に好きでもある。
そしてだ。攻略対象のキャラの一人を見ながらだ。華奈子は言ったのである。
「外見もキャラもお嬢様だけれど」
「何か普通のお嬢様じゃないわよね」
「天然だけれどね」
だがそれでもだというのだ。
「無意識のうちに相手惑わしてくるわよね」
「そうそう。天然小悪魔っていうらしいけれど」
「そんな結構厄介なキャラよね」
「こうしたキャラはじめてよね」
「うん、あたしもそう思うわ」
華奈子はこう美奈子に返した。ここでも。
「癖強いわね」
「外見はキャラの中でもかなりだと思うけれど」
「こんな人いたら厄介よね」
実在したらだというのだ。
「今攻略してて実際にそう思うわ」
「それは私も同感ね」
「天然なのが一番ね」
「厄介だからね」
「気付かないうちに惑わすって」
それがどうかとだ。華奈子はコントローラーを手に言っていく。
「魔女よね、魔女」
「そうね。私達も魔女だけれど」
「また違った意味でね」
それだというのだ。
「そうなるわよね」
「ええ。じゃあその魔女を今からね」
「攻略しましょう」
二人で協同してだ。ゲームをしていた。使い魔達のことは今は完全に放任していた。
第四百六十九話 完
2012・2・27
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ