第四百六十六話
[8]前話 [2]次話
第四百六十六話 何故変化できるのか
タミーノとフィガロに頭に乗せて呪文を唱えれば変化ができるという緑の葉っぱを見せてもらいだ。タロとライゾウはこう彼等に尋ねた。
「本当に僕達もこれで変身できるの?」
「そんな簡単によ」
「確かに普通に修行をしようとすれば無理です」
「それこそ五十年生きるか猫又にならない限りはです」
フィガロはライゾウが尻尾が二本必要と言った言葉からこう答えた。
「なれません」
「やはり無理です」
「ならどうしてなのかな」
また首を捻りながらだ。タロは彼等に尋ねた。
「この葉っぱを使えば簡単に変化できるのは」
「それはこの葉に込められている力が尋常なものではないからです」
「どちらも普通の葉ではないのです」
そうだとだ。タミーノとフィガロはタロ、そしてライゾウに説明する。
「ある高位の仙人の方が育てられた葉から作ったものだからです」
「貴方達も使えるのです」
「何か話がよくわからないけれど」
ここでも首を捻るタロだった。
「まあとにかくね」
「はい、とにかくですね」
「葉のこともご承知頂けましたね」
「いや、まだあるよ」
「そうだよ。あの問題だよ」
今度はまただ。タロとライゾウはこうタミーノとフィガロに返した。
「その仙人って一体誰なのかな」
「この葉に力を入れたっていうけれど」
タロとライゾウが今度言うのはこのことだった。
「かなり凄い人みたいだけれど」
「一体誰なんだよ」
「久米仙人です」
今答えたのはタミーノだった。
「あの方が力を込めて下さったのです」
「確か久米仙人って」
「そうだよな」
その名前を聞いてだ。タロとライゾウはお互いに顔を見合わせた。そのうえでこう言うのだった。
「あの伝説の仙人だけれど」
「その人がその葉っぱに力を込めたのかよ」
「はい、そうです」
「だからすぐにでも変化ができるのです」
そのせいだというのだ。
「ですから。安心されてお使い下さい」
「副作用等もありませんので」
「ううん、じゃあ変化してそのうえで」
「今日子先生の尾行に入るか」
「そうです。では今から」
「変化をしましょう」
タミーノとフィガロが言う。しかしだった。
四匹はいざ変化に入るところでだ。家の玄関にだ。
今日子先生を見たのだった。今日子先生はしっかりとしたお嬢様そのものの身なりで玄関を出て何処かに向かう。四匹はそれを見て動きを一旦止めたのだった。
第四百六十六話 完
2012・2・15
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ