第23話
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とうございます。」
それでは、と言って白井は立ち去っていき初春も急いでパソコンを鞄に入れありがとうございます、と元気よく挨拶して白井の後を追う。
そして麻生と佐天の二人になる。
「あの・・・麻生さん。」
「どうした?」
「突然ですけど、携帯のアドレスと電話番号を教えてくれませんか?」
「理由を聞かせてくれ。」
麻生がそう言うと佐天は不安そうな顔を浮かべる。
「さっきの話を聞いてちょっと怖くなってしまって。
初春は麻生さんはとっても強いって言ってたから何かあったら助けてもらおうかと思って・・・・駄目ですか?」
断られるのが怖いのかさっきよりも不安そうな顔をする。
麻生は携帯を取り出す。
「分かった。
だが、あまり期待するなよ。
俺だって困ったらすぐに駆け付けるスーパーマンではないからな。」
「それでもいいです!!
ありがとうございます!!」
本当に嬉しそうな顔をしてアドレスと番号を交換する。
なぜか佐天はそのまま携帯をギュッと大事に握りしめている。
「さて、いい休憩にもなったし続きを始めるか。」
「はい!!!」
元気のいい返事で勉強を再開する。
そしてそれらがほとんど終わる頃には日が傾いていた。
「日も落ちてきたな。
そろそろ帰った方がいい。
初春達が言っていた事もあるしな。」
「そうですね。
早く帰った方が安全ですね。」
佐天はテーブルの上に散らばっているプリントと教科書をまとめ鞄の中に入れる。
そして、立ち上がり麻生に向かって頭を下げる。
「今日は本当にありがとうございました。」
「俺はただやり方を教えただけだ。
最後の方は一人で問題も解けていたし大丈夫だろ。」
「麻生さんはこれから何か?」
麻生は一瞬、後ろに視線を向けて言った。
「ああ、ちょっと野暮用だ。
悪いが此処でお別れだ。」
「分かりました。
それじゃあまた今度会いましょう。」
振り返って歩き少し進んでから振り返って麻生に向かって手を振る。
麻生も片手で軽く振り返してそれに満足したのか走って帰っていく。
さて、と麻生が呟き近くの裏路地に入る。
少しだけ歩くと、拓けた所に出る。
すると、麻生が通ってきた道と前の道から前後二人ずつの男が現れる。
裏路地の不良とは違い服装もきちんと整えてあり髪もセットしてある所を見ると不良ではない事がすぐにわかる。
「ごめんね〜、俺達無能力者狩りをしているだ。
どれだけ無能力者を病院送りにさせたかで点数をつけて競っているんだ。
最近は風紀委員のせいで無能力者を狩れてないから、俺達は他のメンバーに比べて点数が低いんだよ。
だから、お前
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