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対決!!天本博士対クラウン
第四百六十一話

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                  第四百六十一話  それぞれの好物
 タミーノはだ。打ち合わせ中にこうライゾウとタロに話した。
「私はやはり好きな食べものといえばです」
「あれかい?揚げ」
「それかな」
「はい、狐ですから」
 だからだとだ。タミーノはライゾウとタロに答えた。
「やはり揚げが好きです」
「だろうなあ。やっぱり揚げだよな」
「狐だとそれになるよね」
「揚げは最高の御馳走です」
 こうまで言ってだ。揚げを褒め称えさえするタミーノだった。
「御主人様も時々私に下さいます」
「ああ、美奈子ちゃんな」
「あの娘も親切だからね」
 華奈子は優しく美奈子は親切なのだ。ライゾウとタロから見てだ。
「おいらも御主人ににぼし貰うぜ」
「僕はよく煮たマトンね」
「それがお二人の好きなものですか」
「ああ、おいらにぼし大好きなんだよ」
「マトンのあの匂いも好きだよ」
「私は揚げの他には天麩羅が好きですが」
 タミーノはここでも狐らしかった。それもまた狐の好物なのだ。
「にぼしやマトンも食べます」
「あんた結構色々食うんだな」
「マトンまで食べるんだ」
「そうです。確かに一番好きなのは揚げですが」
 だがそれでもだというのだ。そういったものも食べるというのである。
「どちらも美味しいですね」
「にぼしはな。人間の世界での金位の価値があるよ」
「羊の骨も美味しいんだよ」
「私は骨は食べませんがお魚もお肉もいいですね」
 タミーノは彼等に礼儀正しく答える。そしてだった。フィガロもだった。彼もまた打ち合わせの中での食べものの話でだ。自分の好物の話をするのだった。
「私はお蕎麦ですね」
「ああ、たぬきそばか」
「それなんだ」
「はい、狸ということもありますが」 
 それを抜いてもだというのだ。
「やはりお蕎麦は好きです」
「蕎麦なあ。そういえばおいらも食うな」
「僕もね」
「私もです」
 ライゾウにタロ、タミーノもだというのだ。蕎麦を食べるというのだ。
「健康的でいいんだよな」
「そうそう。犬だけれど美味しく感じるよ」
「やはり揚げが入っていると最高です」
 こう話してだった。そうしてだった。
 また四匹で打ち合わせの話をするのだった。そしてだ。
 四匹は日曜を見据えていた。その日曜に何があるかだった。今日子先生のことを考えそのうえで慎重に話をして計画を立てていく。彼等は明らかに本気だった。


第四百六十一話   完


                     2012・2・2
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