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対決!!天本博士対クラウン
第四十六話

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                    第四十六話  迎撃
 遂に大気圏を越えた博士。その瞬間にまたしてもミサイルの先例を受けた。
「ふむ」
 宇宙船に迫るミサイルの嵐を見ても冷静であった。
「このミサイルは自衛隊じゃな」
 至って落ち着いている。その落ち着きのまま宇宙船の中のボタンを一つ軽く押すのだった。やったことはそれだけであった。
「これでよい」
 後は寝転がった。そのまま寝るつもりにも見えた。
 見れば宇宙船から無数のミサイルが発射された。それで自衛隊のミサイルを全て撃墜してしまったのだった。
「この程度か。面白くないのう」
 あっという間にミサイルがなくなったのを見て欠伸さえ浮かべた。
「自衛隊というのは。どうしてこんなに気合が入っておらんのか」
「馬鹿な!今のミサイルを!」
「全て迎撃しただと!」
「言ってやるわ」
 驚く自衛隊の面々に放送を入れる。携帯で軽い調子で。
「げっ、この声は!」
「何故我が自衛隊の極秘通信網を!」
「何が極秘じゃ」
 驚く彼等に対して言うのだった。
「ずっと知っておったわ。ハッキングでな」
「くっ、凶悪犯め」
「何と恐ろしいことを」
「凶悪犯じゃと?聞き捨ての悪いことを」
 悪事とかそうしたことは博士にとってはどうでもよかった。ついでに言えばそもそもハッキング自体が博士にとっては鼻をかむよりも些細なことであったりする。
「ハッキング位で。既に全部のデータは内緒で収集させてもらっておるわ」
「何という・・・・・・」
「恐ろしい博士だ」
「それでじゃ」
 驚いたままの自衛隊の上層部に対して言った。
「何じゃ今のミサイルは」
「何じゃ!?」
「えらい物言いだな」
「当たり前じゃ。かつての日本軍を見習え」
 かなり無茶を言う。
「あの程度でわしを倒そうなどとは片腹痛いわ」
「くっ!」
「言わせておけば」
「さあ今度は何じゃ?」
 あからさまに自衛隊を挑発する。北朝鮮以上に。
「わしを倒すには核ミサイルでもな」
「面白い!その言葉乗った!」
「その声は」
 博士も聞き覚えのある声であった。
「今の首相か」
「博士!戦場を指定する!」
 専用の通信で博士に対して言うのだった。
「朝鮮半島の北部だ!いいな!」
「面白いのう」
 博士はその言葉を不敵な笑みと共に受けた。
「ではそこに行こうぞ」
「よし!」
 さりげなく誘導される博士であった。こうして半島に恐怖の大王が上陸したのだった。


第四十六話   完


                    2007・9・19
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