第四百五十四話
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第四百五十四話 家族が帰ってきて
美樹はビルガー、ファルケンとだ。
一緒に色々とやって遊んでいた。おはじきや神経衰弱からだ。
何時しか人生ゲームをしていた。それをしながらふと言う美樹だった。
「何かこの人生ゲームって」
「御主人好きだよね、このゲーム」
「よく信也さんとされてますね」
「そう、好きなの」
実際そうだというのだ。見れば美樹の顔は少し綻んできている。
その顔でだ。美樹は言った。
「プレイステーションとかも好きだけれどこうしたボードゲームもね」
「すごろくだよね、つまりは」
「それになるけれど」
「そのすごろく自体が好きなの」
それでだというのだ。
「よく信也ともやってるけれど」
「退屈を紛らわせるどころじゃなくて」
「かえって熱中されますか」
「そうね。いつも華奈子達ともやってるし」
華奈子達は半分付き合わさせられているのだ。美樹の趣味にだ。
その人生ゲームをだ。彼女は使い魔達としていく。そうして一回全員ゴール、それぞれの人生を経てからだ。もう一度ゲームをしようとしたその時にだ。
ふとだ。家の玄関の方からだった。声がしてきたのだ。
「美樹、大丈夫だった?」
「今帰ったよ」
母とだ。信也の声がしてきた。それでだ。
信也がだ。早速部屋の扉を開けてだ。笑顔で入って来た。それでだった。
その手にだ。エクレアを持っていた。それを美樹のところに差し出してだ。
「これ、御土産なんだ」
「お母さんからなのね」
「そう。一緒に食べなさいって」
姉である美樹とだ。二人でだというのだ。
「それとビルガーとファルケンにも御飯買って来てくれたよ」
「あっ、流石お母さんだね」
「私達にもですか」
「そう、じゃあ人生ゲーム僕も入れて」
小二の子供らしくだ。信也は無邪気に姉に言う。
そしてだ。美樹も弟のその言葉を受けてだ。笑顔で応えたのである。
「そうね。それじゃあ」
「エクレア一緒に食べようね」
信也が笑顔で言うとだ。ここでだ。
ビルガーとファルケンがだ。こう二人に言うのだった。
「ではお茶は私達が用意します」
「紅茶で宜しいですね」
「ええ、じゃあお願いね」
「皆で楽しく飲もうね」
美樹も信也も笑顔で二匹の鳥達に応えた。そうしてだ。
二人は二匹と一緒におやつとお茶を楽しみながら人生ゲームをした。そしてだ。
美樹は笑顔でこう言うのだった。
「やっぱり皆が一緒だと楽しいわね」
「うん、そうだよね」
信也も笑顔で応える。家族が戻ると明るさを取り戻した美樹だった。
第四百五十四話 完
2012・1・4
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