第四百三十九話
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第四百三十九話 研究所の風呂
二匹が謎の叫び声を聞いて風呂場に向かう。すると脱衣場にだ。
異様なロボットがいた。全身銀色でしかもあちこちに武器がある。そしてその前に緑のトランクス一枚の小田切君が腰を抜かしていた。
二匹はだ。その小田切君に尋ねた。
「何、このロボット」
「急に出て来たけれど」
「何か知らないけれどいたんだよ」
これが小田切君の返答だった。
「風呂場から出て来たんだよ」
「このあからさまな殺人ロボットが?」
「御風呂場にいたんだ」
「そうだよ。何でこんなのいるのかな」
小田切君は立ち上がり首を捻りながら話す。
「御風呂場に」
「まあとりあえず危害は加えてこないみたいだよ」
タロがそのロボットを見て言う。確かに剣呑な、マシンガンやら刀やらボウガンやらを持った四本足で単眼のロボットだがそれでもだ。
小田切君にもタロ達にも何もしてこない。それで言ったのである。
「もうお風呂の中には何もいないよね」
「多分ね」
「じゃあ入ってきたら?それでお酒抜いてから考えよう」
「サウナは入らない方がいいぜ」
ライゾウはそこは注意した。この風呂場にはサウナもあるのだ。他には水風呂もある。地下にありそして中はスーパー銭湯並なのだ。
「酒飲んでるからな」
「うん、心臓に悪いからね」
「だから水風呂と普通の風呂で酒を抜いておくといいさ」
「それが一番安全だね」
小田切君もライゾウの言葉に頷きそうしてだった。
とりあえず風呂に入るのだった。それを見届けてからだ。
タロとライゾウはだ。まだ脱衣場にいるロボットを見ながら話した。
「このロボットだけれどやっぱり」
「博士が造ったんだろうな」
「量産型かな。構造は簡単だし」
「そうじゃないのか?博士が造ったにしては簡単な構造だけれどな」
そんなことを話すのだった。そして何はともあれだ。
ライゾウがだ。タロに言った。
「まあ小田切さんが風呂から出てくるまでな」
「そうだね。部屋に戻ってね」
「ゲームでもするか」
「そうする?」
テレビゲームである。二匹の共通の趣味でもある。
「とりあえずは」
「ああ。キャットフードでも食いながらな」
「それから小田切さんとこのロボットについてお話しようか」
「ああ、そうしようぜ」
そんな話をしてだ。二匹は。
とりあえず部屋に戻ってだ。ゲームをするのだった。
そうしてから一時間程経ってだ。小田切君が戻ってきた。戻って来た彼はもう普通の白衣を着ていた。そしてそのうえで二匹と話すのだった。
第四百三十九話 完
2011・11・15
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