第四百二十二話
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第四百二十二話 赤音の家へ
赤音との約束通り華奈子は美奈子と共に彼女の家に向かう。赤音は先に家に帰っている。箒に乗ってそのうえで飛んで帰ったのだ。
歩いて向かう二人はだ。歩きながら話をしていた。その中でだ。
美奈子はだ。こう華奈子に言った。
「胸のお話が続くけれどね」
「それでも?」
「赤音ちゃんのお姉さんってそんなに凄いことになってるの」
「そうみたいね」
華奈子はこう美奈子に返した。
「赤音の話だと」
「凄いって」
「巨乳になってるんだって」
「やっぱりそうなの」
巨乳の話題なのは美奈子もわかっていた。何しろ華奈子は近頃口を開けば胸、しかも大きい方の話ばかりだからだ。それでわからない筈がなかった。
それでだ。こう華奈子に言うのだった。
「大きくなってるからそれで」
「どんな感じが見てみたくてね」
「そこまで大きいのかしら」
美奈子は少し首を傾げさせて言った。
「赤音ちゃんおお姉さんの胸って」
「もうグラビアアイドルみたいだって」
「グラビアアイドルね」
「グラビアアイドルっていっても胸小さい人も多いけれどね」
この辺りは本当に人それぞれだ。だが胸が大きくても小さくてもグラビアイドルはできる、華奈子がまだそのことに気付いていないだけだ。
「それでもね。赤音のお姉ちゃんはもう」
「巨乳になって」
「赤音って基本的にお姉ちゃん娘だから」
実はそうなのだ。彼女は自分の姉に甘える方なのだ。
「余計に気になるのかしら」
「そうかもね。とにかくね」
美奈子はここでこう言った。
「百聞は一見にしかずよ」
「実際に見ればわかるのね」
「そう。だからね」36
それでだという美奈子だった。
「見てみましょう」
「何だかんだで美奈子も乗ってる?」
「そうなるかしら。興味はあるわ」
実際にそうだと言う美奈子だった。
「どんな感じになってるのか」
「そういう意味での興味なのね」
「何度も言うけれど私は胸は大きさじゃなくてね」
「じゃあ何なの?」
「形よ」
美奈子はそれを見るというのだ。
「形が大事だから」
「形。それもあったのね」
華奈子はこのことにはじめて気付いた。胸は大きさだけではなくそれもあったのだ。
第四百二十二話 完
2011・9・12
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