第四百九話
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第四百九話 太る理由は
ライゾウはまだ考えていた。己の肥満のことをだ。
それでだ。今日もタロにそのことを相談して言うのであった。
「食い過ぎか?ひょっとして」
「ああ、結構食べてるよね」
「キャットフード好きだけれどな」
そのだ。キャットフードもどうかというのだ。
「あれ結構カロリー多いしな」
「そうそう、硬くまとまってるからね」
「あれが悪いのか?」
「栄養はあるけれどダイエットにはね」
よくないとだ。タロは言う。
「だから食べてもいいけれどその分は運動しないと」
「駄目なんだな」
「ライゾウ太いやすい体質だから」
それだけにだった。
「余計に気をつけないといけないよ」
「何だよ、面倒臭いな」
「それでダイエットだけれど」
「それだよなあ。とにかく全然痩せないんだよ」
見ればライゾウの腹は相変わらず出ている。その腹を自分でも見てだ。彼はたまりかねた顔になったうえでタロにあらためて言う。
「どうしたものだよ、これ」
「人魂とか言われたしね」
「あれが心外だよ」
彼にしてもなのだ。
「御主人も美奈子さんも言うこときついぜ」
「とにかく。食べものにも気をつけようね」
「食べてもいいけれどなんだな」
「そう。痩せたかったら食べろ」
タロはこんなことも言った。
「その辺り大事だよ」
「痩せる為には食えってか」
「食べるべきだけれど考えてね」
食べろというのである。タロは。
「その辺り難しいよ」
「だよなあ。甘いものとかは」
「一番問題だから」
「ちぇっ、問題だらけだぜ」
思わずこうも言ってしまうライゾウだった。
「こりゃ暫くは計算して食わないとな」
「そうだね。考えて食べないと」
「ダイエットにならないよな」
「そういうこと。御主人ともお話してみる?」
「御主人にもかよ」
「そう、何を食べるべきか」
その為にもだというのだ。
「じゃあ行こうか」
「御主人のところにかよ」
そしてだ。タロとライゾウはだ。また華奈子のところに行くのだった。そのうえでだ。具体的に何を食べるべきなのかを話し合うのだった。
第四百九話 完
2011・8・3
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