暁 〜小説投稿サイト〜
対決!!天本博士対クラウン
第三百七十五話

[8]前話 [2]次話

                   第三百七十五話  双子も
 華奈子と美奈子もだ。話をしていた。
「それでだけれど」
「あれよね。魔法よね」
「そう、それなの」
 美奈子は華奈子のその言葉に頷いて答えた。
「少し考えてるけれど」
「考えてるって?」
「前にもやったと思うけれど」
 こう前置きしてからだ。美奈子は華奈子に対して話す。
「私達の魔法を。二人同時に使ってね」
「同時に使うだけじゃないわよね」
「これまでよりもレベルの高い魔法を使ってしましょう」
 それでだというのだ。それが美奈子の考えだった。
「どうかしら、それで」
「そうね。これまでクラウンで音楽を使って同時に魔法を放ったことはあったけれど」
 華奈子は博士と戦った時のその演奏の時を思い出して述べた。このことは彼女達にとっては忘れられない戦いの記憶であるのだ。
「それでもね。そういうのはね」
「なかったわよね」
「ええ。音楽に頼らずに二人同時に」
 また話す美奈子だった。
「してみましょう。どうかしら」
「乗るわ」
 華奈子は楽しげに笑って答えた。
「その話。面白そうだし」
「それだけじゃないのね」
「あたし達も魔女としてレベルアップしないといけないしね」
 向上心だった。華奈子の今の言葉の元はそれだった。
「だからね。それしましょう」
「わかったわ。華奈子なら言うと思ったわ」
「あれっ、言うと思ってたの」
「ええ、そうなの」
 美奈子は微笑んで華奈子に述べた。
「華奈子の性格を考えたらね」
「あたしの性格をって」
「華奈子はいつも前向きだから」
 微笑みをそのままにしての言葉である。
「だから言うと思ってたわ」
「あたしってそんなにわかりやすい性格かな」
「わかるのよ。双子だから」
 彼女がわかる原因はそれだった。
「そういうこともね」
「そう言われたらあたしも美奈子のことは」
「わかるのね」
「わかるわ。やっぱり双子だからね」
「そうね。お互いにね」
 よくわかると話すのだった。
「わかるわよね」
「考えてみたら不思議な話だけれど」
「それでもわかるのよね」
 御互いに微笑みになっていた。そのうえでのやり取りだった。
 かくしてだ。二人も魔法の修業に入るのだった。


第三百七十五話   完


              2011・4・5
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ