第三百七十四話
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第三百七十四話 一つの疑問
体操服になって校庭に向かう美樹と梨花。ここでまた、だった。
美樹がだ。ふと気付いた顔になってだ。階段を降りながら隣にいる梨花に尋ねた。
「ねえ、いいかな」
「どうしたの?」
「今私達上は体操服で」
白のだ。何処の学校でも同じ体操服である。
「それで下半ズボンよね」
「それがどうかしたの?」
「何か昔ブルマーってあったそうだけれど」
彼女達は今は黒の半ズボンだ。
「それってかなり恥ずかしい格好だったみたいね」
「下着と変わらなかったみたいね」
「そんな格好で体育とかしてたのね」
美樹は眉を顰めさせて言った。
「ちょっとね。それはね」
「嫌なのね」
「私駄目」
首を横に振っての言葉だった。
「そういう服普通に着られないわ」
「そうね。私もね」
「梨花も駄目なのね」
「ええ、着られないわ」
実際にそうだと話す梨花だった。彼女にしてもだ。そうした服はというとだ。もう何があっても絶対に着られないような服なのだ。
「無理よ、それは」
「何で昔そんな服があったのかしら」
「わからないわ。ただね」
「ただ?」
「今は誰も着てないわよね」
それこそだ。絶滅危惧種となっている。
「何処の誰も」
「そうね。本当にいないわよね」
「それだったらよ。なくなった理由はね」
「やっぱり。恥ずかしいからなのね」
「普通に恥ずかしいわよ」
その部分を強調して言う梨花だった。
「絶対にね」
「そうよね。私もだし」
「だからなくなったのよ」
着ていると恥ずかしい、それならばだというのだ。
「今もうないのはね」
「そういうことなのね」
「そう思うわ。半ズボンだって」
二人が今着ているだ。その半ズボンですらというのだ。
「ちょっと油断したら隙間から見えそうになるから」
「そうなのよね。そこがね」
「問題あるのに」
「ブルマーなんてね。とてもね」
こんな話をしてだった;。二人は校庭に出る。そうしてそこでだ。二人一緒に魔法を使おうとするのだった。だがそこには既に。
第三百七十四話 完
2011・3・30
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