第三百三十六話
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第三百三十六話 決めた相手は
華奈子はだ。タロ、それにライゾウと共に考えていた。そうして言うのであった。
「美樹や梨花は違うわよね」
「二人共ギターにベースじゃない」
「ちょっと違うんじゃないか?」
「そうよね。かといってもよ」
今度は華奈子が話した。
「赤音や春奈もねえ」
「ドラムにキーボード」
「やっぱり違うぜ」
「あたしのサックスと合うっていったら」
このことをじっくりと考える。するとだった。
答えが出た。というよりはこれしかなかった。
「あっ、いたわ」
「そうだよね。ここはさ」
「美奈子さんしかいないよな」
「そうよ、美奈子よ」
まさに彼女だとだ。華奈子も元気よく言う。
「サックスにフルート。それにヴォーカルだしね」
「しかも双子だし」
「一緒に練習するにはあの人しかいないだろ」
「よし、それじゃあね」
また言う華奈子だった。
「早速美奈子のところに行ってね」
「今日美奈子さんはフルートの練習は学校でしてるから」
「そこから帰ってからだよな」
「それでその間はね」
とりあえず華奈子は立ち止まることはしない。自分からどんどん動く。のんびりとかそうしたカラーではないのは間違いない。
それでだ。さらに言う華奈子だった。
「あたしの練習するから」
「テンポを自分でも確かめる」
「それだよな」
「そういうこと。それか歌の練習するから」
これも忘れてはいない。34
「むしろここは歌がいいかしらね」
「そうだね。今サックスの練習してもテンポを掴みにくいし」
「余計に変な癖つきかねないしな」
「じゃあ歌にするわ」
「うん、それじゃあそれでね」
「やるといいさ」
使い魔達がゴーサインを出す。これで決まった。
「歌、最近おろそかになってたかしら」
「いや、全然」
「ちゃんとやってたぞ」
「だったらいいけれどね」
それは自分でも少し不安なのだった。そしてだった。
歌の練習をしてみる。そっちは。
「その調子でやればいいよ」
「歌はさ」
それはいいというのだった。タロとライゾウも華奈子に真面目にアドバイスするのであった。
第三百三十六話 完
2010・11・17
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