第三百二十一話
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第三百二十一話 星が降ると
六人が奏でる音楽を聴きながら星を降らせる先生達。その星達は。
「うわ・・・・・・」
「何かね」
「これって」
「凄い・・・・・・」
六人がその無数の星の瞬きを見て言う。
「これが先生達の魔法」
「私達と全然違うわよね」
「違うっていうか」
「ここまで来たら」
全員ほぼ絶句している。そのあまりもの凄さにだ。
「別物?」
「魔法っていうよりかこれって」
「そうよね、もう魔術っていうか」
「ファンタジーっていうか」
「魔術と魔法は同じですよ」
ここで今田先生が六人に言ってきた。
「どちらも同じですよ」
「それはわかってますけれど」
「けれど」
「何か先生達のって」
「私達とは違い過ぎて」
「ですから」
だからだというのである。六人の驚きはそのまま先生達への尊敬になっていた。とにかくそこまで素晴しい魔法だったからである。
それでだ。華奈子がふと言った。
「あたしも将来こんな魔法使えるかな」
「はい、使えますよ」
今田先生はにこりと笑ってその華奈子に答えた。
「安心して下さい」
「そうなんですか?できるようになります?」
「毎日少しずつ努力して」
そこから話す先生だった。
「そうしていけばです。やがては」
「うっ、時間はかかるんですね」
「そうですよ。何しろです」
そしてだ。先生はさらに言った。
「魔法は一日にしてならずです」
「それですか」
「はい、そういうことです」
「ううん、わかりました」
それを聞いて急に元気がなくなる華奈子だった。しかしそれでもだ。すぐに気を取り直してそのうえでこうも言ったのであった。やはり立ち直りが早い。
「けれどね」
「けれど?」
「やろうと思ったらやらないとね」
笑顔で美奈子に答えるのだった。
「あたしお勉強以外は皆できるしね」
「華奈子の場合お勉強も真面目にやったらできるわよ」
何気にこんなことも突っ込む美奈子だった。実は華奈子は頭はそれ程悪くないのである。
第三百二十一話 完
2010・9・28
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