第三百十話
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第三百十話 六人の好み
流しそうめんを梅も入れて食べながらだ。六人は話す。
「そういえば梨花ってね」
「そうよね。生姜好きよね」
赤音と美樹は梨花が自分のおつゆの中に生姜をかなり入れているのを見て話す。
「葛湯とかにも入れるし」
「好きなのね」
「ええ、そうよ」
実際にその通りだと答える梨花だった。
「身体にもいいしね」
「そうよね。生姜って身体にいいのよね」
春奈が梨花のその言葉に笑顔で頷いた。
「私はお葱が好きだけれど」
「そういえばそうね」
「春奈はそれよね」
赤音と美樹は春奈のおつゆを見た。見れば実際にかなりの量の葱を入れている。
「それで赤音はみょうがね」
「美樹ちゃんはバランスよくね」
梨花と美樹も二人のを見て言う。見ればその通りであった。四人共それぞれおつゆの中に入れる薬味のパターンが違っているのであった。
それは華奈子と美奈子もであった。まずは華奈子が言った。
「美奈子はとにかく梅なのね」
「だって。好きだから」
こう答える美奈子だった。そのうえで華奈子に対して返す。
「そういう華奈子だって」
「あたしもなのね」
「大葉入れてるわよね」
見ればその通りだった。彼女は葱や生姜や梅の他に大葉も入れている。そうしてそのうえでそうめんを食べているのである。
「昔からそれ好きよね」
「うん、何かそれ考えたらね」
「一緒よね」
美奈子は微笑んでこう言ってみせた。
「誰もがそれぞれ好きなものがあってね」
「そうよね。ただ好きなものが違うだけでね」
華奈子も笑って述べる。
「同じよね」
「そうよね。それじゃあね」
「ええ、食べましょう」
話の後でさらにであった。
そうめんを食べる。六人だけでなく使い魔達も、当然先生達も食べる。先生達のそれぞれの使い魔達もだ。それだけの数で食べると。
「お腹一杯」
「けれどなくなったね」
「そうね」
なくなるのが当然だった。そしてだ。
「デザートは西瓜ですよ」
「それと麦茶も」
これも出た。しかしである。
「甘いものは別腹だし」
「それじゃあね」
そちらも皆で食べるのであった。エネルギー補給は無事終わった。
第三百十話 完
2010・8・19
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