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とある星の力を使いし者
第21話
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、麻生は自分でも驚くほどにいらついていた。

(その生き方でいいのか?)

今度はあの猫の声が麻生の頭に響く。

(俺はあいつの様になりたかった。)

目を閉じて思い出す。
過去の自分と上条当麻を。

(俺はあいつになれない。
 当たり前だ。
 俺は俺だ。
 上条当麻のようになれる訳がない。)

麻生は立ち上がり携帯電話を電話帳を開けて電話をする。
数コールの後その人物が電話に出る。

「麻生さん、こんばんわ。」

その相手は初春飾利だ。

「麻生さんから電話を掛けてくるなんて珍しいですね。」

「夜分にすまないな。
 実は調べてほしい事があるんだ。」

絶対能力進化(レベル6シフト)のコードを初春に教えそのデータを送ってもらう。

「わざわざすまないな。」

「いえ・・・・」

「どうした?」

突然初春が黙ったので麻生は気になった。

「その麻生さん、少し変わったな〜と思いまして。」

初春の予想外の返事に、麻生は唖然とする。

「前はこう、孤独感と言うかなんかそんな感じの声だったんですけど、今の麻生さんなんかすっきりしているって言うかなんていうか・・・・・」

「俺は俺だ、どこも変わってないよ。」

麻生はそう言って電話を切った。
初春から送られてきたデータを確認する。
次の実験の開始時刻は八時三〇分。
場所はとある列車の操車場だ。
今の時刻はちょうど八時三〇分。
場所をGPSで確認すると麻生はいつもの服でその場所に向かう。

(もし死んでても俺は知らないからな。)

そう思いつつも麻生の足は歩きではなく走っていた。







上条は実験を止める為に一方通行(アクセラレータ)と戦っていた。
この実験は一方通行(アクセラレータ)は最強である事を想定して計画された。
だがもし一方通行(アクセラレータ)がものすごく弱かったら?
学園都市で最弱と呼ばれている無能力者(レベル0)に負けてしまったら計画は中止になるだろう。
そして今、上条は一方通行(アクセラレータ)相手に押していた。
最初は一方通行(アクセラレータ)のベクトル操作に苦戦していた。
上条は気づいたのだ。
一方通行(アクセラレータ)は本当に弱いことを。
一方通行(アクセラレータ)は全ての相手に負けた事がなかった。
それもどんな攻撃も反射して全ての敵を一撃で倒してきた、一方通行(アクセラレータ)はケンカの方法なぞ知っている訳がなかった。
普通の相手なら一方通行(アクセラレータ)の敵ではない。
だが、上条の右手、幻想殺し(イマジンブレイカー)は超能力・魔術問わず、あらゆる異能の力を打ち消す。
一方通行(アクセラレータ)のベクトル
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