第二十六話
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第二十六話 意外な展開
「あのさ」
華奈子は呆れながら小田切君に言う。
「あたし達戦ってるんだけれど」
「だから一時停戦でね」
そう六人に述べる。
「まあ食事位は」
「安心せい」
博士はイタリア料理を食べながら六人に言う。
「今は毒の研究はしておらぬ」
「してるんだ」
「許可とか得ていないわね」
「許可!?」
またとんでもない返事が返ってくる。
「何じゃそれは。聞いたことのない日本語じゃな」
「博士、それ警察に聞かれたらまた問題ですよ」
「全く。俗物共が」
そもそも警察が手に負えなくて六人を頼んでいる。こんな人物であるから困りものなのだである。
「わしの崇高な研究にいちいち介入しおって」
「まあそうでしょうね」
美奈子が珍しく呆れた声で言う。
「こんなのも作るし」
「まあいいんじゃない?休戦らしいし」
華奈子が言う。
「ここは」
「そうね。毒がないんなら」
何とか納得することにした。
「御願いできるかしら」
六人を代表して華奈子が尋ねてきた。
「それで」
「ああ、どうぞ」
小田切君はにこやかな顔で彼女に応える。
「このテーブルかけから何でも出せるし」
「了解」
「それじゃあ」
にこりと頷き合い席につく。そうして食べはじめる。
六人はそれぞれ自分の好きなものを注文する。するとテーブルの上に自然とその料理が出て来るのであった。まるで何処かのネコ型ロボットの秘密道具である。
「うわあ、凄い」
「まさか本当に」
「博士は天才は天才だから」
小田切君は五穀飯に椎茸と豆腐の味噌汁、めざしを食べながら六人に応える。
「発明は凄いよ」
「ふふふ、わしは天才じゃ」
博士はその言葉を聞いて高らかに笑う。
「味もよいぞ」
「あっ、本当」
「これは中々」
「わしの発明に抜かりはない」
自分で自分を誉める。
「そもそも・・・・・・うっ!?」
ところがここで異変が起こった。その異変とは。
第二十六話 完
2007・4・10
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