第二百三十六話
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第二百三十六話 遂に出番が
エンペライザーが破壊された。ライゾウとタロはそれに大いに驚いていた。
「嘘だろ、これってよ」
「エンペライザーが敗れるなんて」
「おいらはじめて見たぜ」
「僕もだよ」
こう言い合う。しかし当の博士は至って冷静であった。
「ふむ」
「じゃあ博士」
「左様、あれを出す」
至って冷静に小田切君に対して答える。
「あれをじゃ」
「名前は何でいうんですか?」
「ガメオ」
それだというのである。
「わしが開発したあらたなロボットじゃ」
「ガメオですか」
「エンペライザーやカイザージョーも凄いものじゃが」
どちらも過去凄まじい災厄を人類に与えた恐ろしいマシンである。人類の歴史において恐ろしい悪夢、まさに恐怖の大王とさえされているのである。
「これはもっと凄いぞ」
「それでどんな風に凄いんですか?」
小田切君はそこを問うた。
「そのガメオっていうのは」
「見てのお楽しみじゃよ」
しかし今はこう述べるだけの博士であった。
「見てのじゃよ」
「まあとんでもないのはわかるけれど」
「それだけは確かだね」
ライゾウもタロもそのことは何も疑ってはいなかった。何一つとしてだ。
「とんでもない兵器を一杯搭載しているんだろうな」
「滅茶苦茶なのをね」
「わしは天才じゃよ」
そのIQ二十万の頭脳で語る。
「それこそ不可能はないのじゃよ」
「それじゃあそのロボットを」
「発進させる」
それはもう決定しているのであった。
「今からのう」
「じゃあ今から」
「さて、それではじゃ」
実に楽しそうに言うのだった。
「本当に発進させるぞ」
「わかりました。それじゃあ」
「ガメオ発進せよ!」
高らかに叫ぶ博士だった。
「そして何もかも破壊するのじゃ!」
「何もかもですか」
「そうじゃ」
ここでまた胸を張る博士であった。
「わしの開発したマシンらしくのう」
「あの娘達の相手だけじゃないんですね」
話はややこしくなってきている。この辺りは流石博士であった。
第二百三十六話 完
2009・11・8
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