第二百三十話
[8]前話 [2]次話
第二百三十話 演奏の威力
六人は一心に演奏を続ける。
するとだった。それにより凄まじい衝撃波が生じた。それが上に向かいミサイル達を襲う。
「さあ、どうかしら」
「私達の音楽の力」
攻撃を出しながら上を見上げる。そのうえで様子を見守る。
「ミサイルといてども」
「やれる筈よ」
そのことを確信していた。そして。
ミサイル達が次々と空中で爆発していく。六人の出した音楽の衝撃で破壊されたのだ。
「やったわ!」
「ええ!」
「衝撃波で!」
六人はミサイル達が破壊されていくのを見て会心の声をあげた。
「これで」
「いけたわ」
しかしだった。破壊されなかったミサイル達もあった。それは半数程度だった。そのミサイル達はそのまま六人に向かって来る。
「今度は結界だけれど」
「さあ、これはどうかしら」
「破れるかしら」
防げるか、ではなかった。
「使い魔達の力」
「侮れないから」
彼等への絶対の自信がここにあった。彼女達は信じていたのだ。
「確かにエンペライザーは強いけれどね」
「それでもね」
「やれるわ」
こう言い合い様子を見守る。するとだった。
ミサイル達が次々とぶつかって来る。しかしバリアーは破られなかった。
残っていた全てのミサイル達が炸裂する。だがバリアーは微塵も揺らがなかったのだ。
「どうかしら、これで」
「防ぎきったわよ」
ここで防いだと言う六人だった。
「あれだけのミサイルでもね」
「そう簡単には破られないわよ」
エンペライザーは着地した。その六人の前に。
「さあ、いいわねテンペライザー!」
「エンペライザーよ」
華奈子の言い間違いに美奈子が突っ込みを入れる。
「確かに言い方が難しいけれど」
「うっ、しまったわ」
自分でも言い間違いに気付いて口をつぐむ華奈子だった。
「エンペライザーだったわね」
「そうよ。エンペライザー」
言葉が訂正されたのだった。
「その辺りしっかりとね」
「ええ、それじゃあ。それでよ」
言い間違いの話の後でさらに言う華奈子だった。
「いいわね!」
「戦いはこれからよ」
美奈子もここで言う。
「今のは序奏だからね」
「そうね。じゃあ歌いはじめるわよ」
美奈子の言葉に頷く。そうして本格的にはじめるのだった。その戦いを。
第二百三十話 完
2009・10・18
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ