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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百三十六話 黒狐を煙に巻く
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建設は即在の設計図を元にイゼルローン要塞のコピーを作る様で、科学技術総監部はタッチして居ないのだよ、軍務省直轄事業として認可され実際の建設は軍務省建設局が指導しているのだよ』

「それならば、建設局へお聞きになるのが筋というのではありませんかな?」
シャフトの言葉にシュトックハウゼンが応え、それにシャフトも答える。

『うむ、建設局は科学技術総監部には手伝うことがないと言う事で、細評を教えてくれんだのよ、30年前の設計では折角建設する要塞が陳腐化するからこそ、新たな技術を入れるべきなのにもかかわらずだ。其処で悪いと思ったが、要塞で叛徒共と戦う卿等に意見を求めて新技術の第二イゼルローン要塞への配備を後押しして貰いたいと思った次第だ』

「なるほど、そう言う事でしたら吝かではありません」
『そう言って頂けるとありがたい。所で第二イゼルローンの建設はどの程度進んでいるのかね?』
「映像を見て頂いた方が良いと思いますな」

そう言いシュトックハウゼンとゼークトの副官達が映像を見せると、其処にはフレームの上に多数の布で囲った不格好な姿の要塞が映し出された。
「取りあえず、外見を完成しているように見せるために、布で囲っていますよ」

『ほう、外から見たら完成間近の様に見せるわけですな』
「そうなりますな」
シュトックハウゼンとゼークトの言葉に納得したのかウンウンと納得するシャフトであった。

『要塞司令官、駐留艦隊司令官、今回はありがたかったですぞ。それでは宜しく』
「科学技術総監も御達者で」

映像が切れると、シュトックハウゼンとゼークトそして副官達が次第に大笑いを始めた。
「アハハハハ」
「ハハハハ」
「アー苦しいの」
「全くだな」

「科学技術総監閣下も御苦労なことだ、直ぐさま飼い主にご注進するだろうな、第二イゼルローン要塞建設はまだまだだと」
シュトックハウゼンの話にゼークトが頷く。
「そうだな、あの真剣な表情を見たか、滑稽を通り越して哀れでもあるな」

「あの真剣さを仕事に回せばさぞかし出世したであろうに」
「機密漏洩に公金横領など叩けば埃が出る体だからな」
「泳がされているとも知らずに哀れだな」

「ふん。皇帝陛下を裏切った連中だ、所詮行き着く先は地獄よ」
「まあ、違いない」

「これで黒狐と叛徒共がどう出るかだな」
「建設はまだまだと、攻めてこないであろうが。用心だけはしておいても悪い事事は無いからな」
「うむ、駐留艦隊も回廊出口に機雷原を敷設して万が一の侵入に備えているからな」

「あとはツヴァイと首飾りだけだな」
そう言うと、2人とも副官に顔を向けて苦笑いし始める。

「卿等に話を聞いた時は驚いたが、陛下の御考案とは誠に素晴らしい事であるな」
副官達が2人に返答
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