第百九十九話
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第百九十九話 再び集まって
今田先生のその塾に集まった六人。既にその服は魔女の法衣だった。それに身を包んでいるのだった。しかも使い魔達も一緒であった。
「じゃあさ、これからだけれど」
「ええ」
美奈子が華奈子の言葉に応えるのだった。
「博士がまた活動をはじめたけれどね」
「やることは決まってるわよ」
美奈子がここで告げた言葉は実にストレートなものだった。
「あの博士を止めるのよ」
「それよね、やっぱり」
「そうよ。またあれでしょ?」
そしてここで話すのだった。
「暴走族の人とかを生体実験に使ってるのよね」
「ええ、その通りよ」
やはりであった。いつも通り非道を極めているのだった。
「アルバイトの面接に来てね。そのままね」
「えっ、それって何よ」
赤音はそれを聞いて思わず声をあげてしまった。
「アルバイトの面接に来た人をそのまま生体実験に使ったの!?」
「そうなのよ、態度が気に入らないってね」
「また随分と滅茶苦茶ね」
赤音は美奈子の説明を聞いてあらためて呆れたようであった。
「それはまた」
「まああの人らしいけれどね」
美樹はこうコメントするのだった。
「気に入らないってだけで生体実験の素材にするのは」
「もうそれで結構犠牲者が出てるのよ」
「結構なのね、もう」
「そうなのよ」
美奈子は難しい顔で美樹に言葉を返した。
「厄介なことにね」
「じゃあ。もう決まりね」
次に言ったのは梨花だった。
「何とかしないとね」
「そういうこと。博士を止めるわよ」
「今度は宇宙空間どころじゃ終わらないわよ」
華奈子は既に気合充分であった。
「もうね。銀河の果てまで送ってやるわよ」
「その意気でいかないとね」
美奈子も言うのだった。
「絶対にね。何とかしないとね」
「ええ。それでよ」
ここで華奈子がふとした感じで言ってきたのだった。
「先生は何処なの?」
「あれっ、そういえば」
「何処かしら」
皆先生が何処にいるのかは知らなかったのだった。
「そういえば」
「何処なの?」
肝心の先生がいなかった。このことがまず問題なのだった。
第百九十九話 完
2009・6・7
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