第十九話
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第十九話 巨大ロボット
訳のわからない変形により姿を現わした巨大ロボット。六人はそれを見上げてどうしたものかと考えていた。
それでも結論は出ない。幾ら何でもいきなりこれだったからだ。
「どうしようかしら」
「春奈ちゃん、お水」
「ええ」
春奈が華奈子に応えて水柱で攻撃を浴びせる。しかしそれは何の効果もなかった。
「無駄じゃ」
博士が平然としている六人を見て述べた。
「このロボットは水中でも移動できる。そんなものは意味がないわ」
「なっ」
「何てしぶとい」
「さて、どうするのじゃ」
六人を見て自信満々で言葉を続ける。
「水では倒せぬぞ。これはな」
「どうするったって」
「いきなり巨大ロボット出されても」
「ふははははははは、わしは相手が誰であろうと全く容赦はせぬ!」
最初から全力宣言であった。
「わかったか!わかったらこの天才科学者天本破天荒を認めるのじゃ!」
「認めるって初対面の女の子にいきなり」
赤音は博士の狂気じみた戦いを見て言う。
「巨大ロボット仕掛けるし狂気じみた高笑いで」
「滅茶苦茶よね」
いつもは冷静な梨花も呆れた顔であった。
「こんなのって」
「どうする?」
美樹もどうしていいかわからず考えあぐねていた。
「このロボット」
「そうね」
美奈子はロボットを見て思案に入る。暫くして作戦案を出してきた。
「とりあえずはね」
「どうするの?」
華奈子が彼女に問うてきた。
「何かいい考えがあるの?」
「一応はね」
そう述べる。述べながらその案を述べるのであった。
「まずは総員散開よ」
美奈子が言う。
「皆で取り囲んで。ロボットの正面は私と華奈子で」
「わかったわ」
華奈子はそれに頷く。
「それじゃあそれでね」
「ええ。そうして周りから皆の攻撃で」
「やるってわけね」
美樹が問う。
「そうよ。攻撃を続けていけば絶対に穴が開くわ。そこに」
「皆で攻撃を仕掛けるのね」
「そういうこと、いいわね」
「了解」
五人は美奈子の言葉に頷く。そのうえでそれぞれの使い魔達と共に散ってロボットを取り囲む。戦いは本格的にはじまろうとしていた。
第十九話 完
2007・3・20
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