暁 〜小説投稿サイト〜
対決!!天本博士対クラウン
第百七十四話

[8]前話 [2]次話

第百七十四話  ジャングルプールへ
 ココアを飲み終えた二人。休憩も終えお店を後にして目指す場所は。
「さて、と。それじゃあね」
「行くのね」
「ええ。ジャングルプール」
 華奈子は楽しそうな笑みを浮かべて美奈子に答えた。
「皆もいるしね」
「そうね。ただ」
「ただ?」
「問題は何処にいるかなのよね」
 美奈子は考える顔で華奈子に述べた。
「ジャングルの何処にね」
「ジャングルね」
 華奈子は美奈子の話を受けてそのうえで彼女も考える顔になった。
「何が出て来るかわからないわよね」
「そうよ。話だとここのジャングルプールって相当広いのよね」
「八条グループのプールだからね」
 八条グループは戦前はそれこそ日本最大の財閥であり今も世界屈指のグループである。そのグループが運営しているプールとなればやはり相当なものである。
「何か桁外れに広いのよね」
「遊園地一個分らしいわね」
「本当にジャングルなのね」 
 華奈子はそう言う他なかった。
「それだけ広いなんて」
「中には色々とあるみたいだし」
「そこに皆いるの」
「それで今からそこに入るのだけれど」
「凄いことになりそうね」
 華奈子は今はそれだけはわかった。
「中に入って四人探すとなると」
「ただし。いいわね」
「わかってるわよ。魔法は使わないのよね」
「そういうこと。火の魔法は厳禁よ」
「仕方ないわね。それに戦うわけでもないし」
「だから余計にね」
 美奈子はさらに釘を刺す。
「使わないでね。行きましょう」
「とりあえず勘の勝負ね」
 華奈子は美奈子の言葉を聞いてこう考えた。
「まあ勘ならね」
「そういうの華奈子得意だしね」
「ええ、やるわ」
 やはりここでも楽しそうに笑って美奈子に応える。
「皆を探す為に今から」
「ジャングルにね」
「別に虎とか鰐とかいないわよね」
 行くと決めてからふと相方に問う華奈子だった。
「ジャングルの中に」
「そんなのいたら大変なことになるわよ」
 流石にそれはなかった。
「それこそ。ただ単に色々なプールの周りがジャングルになってるだけでしょ」
「それだけなの」
「それでも遊園地一個分の広さよ」
 とにかく広さが問題になるのだった。
「気をつけてね。迷子にならないように」
「二人でってことね」
「そういうことよ」
 互いに確認し合ってからいよいよ密林に挑む。二人は四人を見つける為に今その密林の中に入るのだった。二人並んで魔法を使わないと決意したうえで。


第百七十四話   完


                   2009・2・24
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ