第十四話
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第十四話 六人の決意
一方六人もまた戦いを前にして特訓と打ち合わせに余韻がない。彼女達もあれこれと工夫にコンビネーションを考えていって戦いに赴こうとしていた。
「春奈ちゃん、そこ!」
学校のグラウンドで特訓をしている。華奈子はそこで春奈に叫んでいた。
「そこでシャボン放って!」
「ええ」
春奈はそれに応えてシャボンを放つ。そこに今度は赤音が来る。そして彼女は光玉を乱射させる。一点に攻撃を集中させていた。
美樹が風を飛ばすとそこに華奈子と梨花が火と岩を放ってそれで攻撃を派手にさせている。美奈子は音を派手に飛ばしそこに魔王も出す。これまでの彼女達とは全く違う派手で無駄のない動きになっていた。
「いい調子ね」
梨花が皆の動きを見て述べる。
「けれどこのままじゃ」
「そうね」
美奈子が美樹の言葉に応える。
「まだまだね」
「そうかなあ」
しかし赤音はその言葉に首を傾げる。
「ここまでできたら大丈夫じゃないの?」
「普通はね」
美奈子は今度は赤音に応える。
「けれど相手が」
「天本博士よね」
華奈子が言ってきた。
「相手は」
「そうなのよ。だからね」
美樹が言う。
「これ位では駄目なのね」
「そういうことなのよ」
美奈子が春奈に述べる。
「だからね」
「ええ、この程度じゃまだ駄目」
華奈子が言う。
「まだまだ」
「けれど華奈子」
美奈子は彼女に対しても言ってきた。
「華奈子は頑張り過ぎよ。身体痛めるわよ」
「大丈夫よ」
しかし華奈子はそう双子の姉妹に返す。
「これ位じゃね」
「いえ、もう止めましょう」
しかし美奈子はこう言った。
「身体を休めるのも大事よ」
「そうなの」
「ええ。じゃあこれでね」
「わかったわ」
皆梨花の言葉に頷く。それでこの日は解散となった。華奈子は美奈子と共に歩いていた。そこでのことである。
「ちょっといいかしら」
「何?」
「ええ、ちょっとね」
美奈子は真顔になっていた。その顔で華奈子に語りはじめるのであった。
第十四話 完
2007・3・1
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