第百三十七話
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第百三十七話 梨花もやっぱり
五人目はやはり梨花だった。美奈子は彼女の魔法も見る。
「地震起こせるようになってたわよね」
「ええ」
梨花は美奈子のその問いに頷く。
「やっと使いこなせるようになったわ」
「しかもそれだけじゃないわね」
「そうかしら」
「梨花の魔法も進化してるわ」
こう梨花に話す。
「ただの地震じゃなくなってるわ」
「じゃあ使ってみるわね」
「ええ、使ってみて」
実際に彼女に魔法を使うことを促す。彼女から言ってきたにしろだ。
「そうしたらわかるから」
「じゃあ」
「ええ」
実際に地震の魔法を使ってみる。すると。
「きゃっ!」
「これって」
「魔法の威力があがってる?」
他のメンバーは梨花が今使ったその地震の魔法を受けて言う。
「揺れが今までよりもずっと激しいわ」
「それに」
「ほら。見て」
美奈子はその魔法を見るように皆と梨花自身に告げる。
「地震だけじゃないわよね」
「ええ。今気付いたわ」
梨花自身もそのことに気付いた。見れば。
宙に無数の石が浮かんでいる。それこそが魔法の進化の証であった。ここで美奈子はまた梨花に対して言うのであった。
「念じてみて」
「念じるの?」
「そうしたらもっとよくわかるから」
「そう。じゃあ」
また言われるままに念じてみる。するとその無数の石が宙を複雑に舞う。それは梨花の意志に忠実に従って動いているのだった。
「凄い・・・・・・」
「それよ」
美奈子はそれだと指摘した。
「梨花の魔法もね。それだけレベルアップしてるのよ」
「そうなの。これも」
「そうよ。自信を持っていいわ」
語る美奈子の声が確かなものになっていた。
「絶対にね」
「そう言うのなら」
「さて、最後は」
ここで華奈子が出て来た。
「美奈子、あんたよ」
「私!?」
「そうよ。あんたの音の魔法も見せてもらうわよ」
楽しげに笑って美奈子の顔を見ていた。いよいよ最後の一人の番であった。
第百三十七話 完
2008・10・6
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