第八十三話 明智の覚悟その一
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まさにそうだと。明智の言葉は揺るがない。その表情もだ。
そしてそのうえでだ。また言う彼だった。
「戦はせずとも。それで済むのなら」
「そして今は戦をせずともだというのですね」
「その通りです。だからこそです」
「そのことはまた聞かせて頂きました」
丹羽は具足姿で腕を組みそうして述べた。そうしてだ。
明智だけでなく今自身の前にいる諸将にだ。答えたのである。
「この丹波では戦はしませぬ」
「戦をせずに国を手に入れる」
「そうされるのですか」
「戦わずして勝つ」
孫子のこの言葉をだ。丹羽はそのまま言葉に出した。
「そうします」
「では。城を攻めずにですな」
ここで言ったのは細川だった。彼も孫子にある言葉を出したのである。
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