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戦国異伝
第八十二話 慎重な進みその六
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「ですから御安心下さい」
「功を挙げれば何万石でも手に入る」
「それが織田家なのですか」
「そこまでなるのですか」
「そうです。殿は力のある者は誰でも重く用いられます」
 このことは広く知られていた。羽柴にしろ滝川にしてもだ。彼等の様に百姓の出であっても忍の出であってもだ。それでも力さえあれば用いられるのだ。
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