第八十一話 信貴山城その七
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「ふうむ。南蛮のものを」
「左様です」
「南蛮人はこの大和に来ることもあります」
筒井は滝川にこのことを話した。南蛮人のことをだ。
「伴天連の宣教師も来ます」
「宣教師もですか」
「大抵はよき者の様ですが」
「それでもですな」
「はい、どの様なところにもよき者もいれば悪き者もおります」
筒井もこのことはわかっていた。人は常に色々な者がいる。善人もいれば悪人もいるのだ。それは南蛮の者、その伴天連の宣教師もだ。同じだというのだ。
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