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戦国異伝
第八十一話 信貴山城その二
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 暫く軍を進めながら人を待った。やがてだ。
 進軍中の為馬上にいる彼の周りに黒装束の者達が出て来た。その彼等を見てだ。滝川は目を丸くさせて言うのだった。
「御主達無事か」
「はい、これといって何もです」
「何もありませんでした」
 こうだ。白装束の者達は滝川に口々に答えてきたのだ。
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