第七十九話 人たらしの才その十
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「では。その一向宗とは」
「今後は」
「揉めたくはない」
これが信長の本音だった。紛れもなく。
「しかし本願寺は多くの土地があり尋常ではない寺や門徒がおる」
「その力、侮れませんな」
「実に」
「下手な、いやどの大名達よりも強い力を持っておる」
まさに国だった。本願寺は。
「その存在をどうにかせねば天下統一はならぬであろうな」
「ではまさか殿は」
「今後は」
「わからぬ。少なくともわしは天下統一の為に動く」
このことは変わらない信長だった。
「その中で本願寺が襲い掛かって来るならじゃ」
「その時はですか」
「本願寺もまた」
「今もじゃ。こうして三好を攻めておるがじゃ」
その中でだ。本願寺がだった。
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