第五話 剣士の戦い十二
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そうしてだ。彼女は聡美に答えた。
「では私は上城君と一緒に」
「この戦いを止めて。終わらせてくれますね」
「そうします」
強い声でだ。また聡美に告げた。
「出来るかどうかわかりませんが」
「お強いですね」
聡美は樹里の言葉をここまで聞いてだ。静かに微笑みだ。
そうしてだ。二人に話したのだった。
「御二人は」
「僕がですか」
「私が」
「はい、お強いですね」
そうだというのだ。
「まずは心の強さからです」
「そこからですか」
「心からですか」
「はい、そうです」
聡美は明らかにだ。二人に賭けようとしていた。
しかし二人はそれに気付かないうちにだ。彼女の話を聴くだけだった。
そうしてからだった。聡美は。
二人にだ。最後にこう言ったのだった。
「それではですが」
「それでは?」
「今度は一体」
「これで終わりです」
話がだ。終わるというのだ。
「御疲れ様でした」
「あっ、終わりですか」
「そうなのですか」
「私はお二人に協力させてもらいます」
このことも告げた。
「そうさせてもらいますので」
「わかりました。三人ですね」
「三人で一緒にですね」
「他にもおられるかも知れませんが」
それでもだ。今はというのだ。
「とりあえずはですね」
「三人ですね」
「はい、三人ではじまります」
それがだ。今はじまったというのだ。
そうした話をしてだった。三人は今は別れたのだった。
それからだった。上城は。
樹里と二人夕方の赤い道を歩きながらだ。彼女に言うのだった。
「僕やっぱりね」
「戦うことはなのね」
「うん、好きになれないよ」
それはだ。どうしてもというのだ。
「というか嫌いだから」
「だから戦いを終わらせようって思うのね」
「人が人と戦い殺し合うって」
そのことを思うとだ。顔が自然と曇ってだ。
そうしてだ。こう言うのだった。
「間違ってるよね」
「世の中。戦争も多いけれど」
「僕は好きじゃないから」
戦争やそういったものもだ。嫌いだというのだ。
それでだ。彼の剣道のことも話すのだった。
「前にも話したし喫茶店でも言ったけれど」
「ええと、剣道のこと?」
「そう、僕の剣道はね」
彼の剣道はだ。どういったものかというと。
「活人剣だから」
「人を殺す剣道じゃないのね」
「中学、いや小学校の頃からね」
話は遡る、今だけではなかった。
「言われてたんだ。剣道は何の為にするか」
「勝負に勝ったりする為じゃないのね」
「小学校の時に道場の先生に言われたんだ」
「何て?」
「若し勝ち負けを最初に置いて負けたから何かをしろっていう先生がいたら」
残念ながらそうした教師もいることもだ。上城は知ってしま
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