第七話 位牌その十二
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として長く生きてはおりません」
「消されたな、松永に」
「そうでしょう、やはり」
「ふむ。天下には怪しい者もいる」
宗滴はこのことにあらためて実感するものを感じていた。
「他にもおるのやもな」
「左様でしょう。一向一揆といい」
「あの者達もだ。妙だ」
「確かに。殺しても殺しても出て来ます」
「あれだけ殺してもじゃ。越前の民が減った気配がどうにもせぬ」
「しませぬか」
「わしの気のせいであろうか」
こう考えていた。彼はこのことで確かなものを掴んでいなかった。だから考えてそれで止めるしかなかったのである。確かなものを見ることはできていなかったのである。
「加賀を何とかしておきたいが」
「しかし我等の力はそこまで至っておりません」
「朝倉、もう少しの力が必要じゃ」
宗滴は無念そうに語る。
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