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戦国異伝
第七十三話 近江掌握その二
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ならば」
 信長も頷きだ。蜂須賀と飛騨者達の戦を見守るのだった。
 蜂須賀も飛騨者達も完全に囲まれた。しかしだ。
 まず風がだ。威勢のいい声で蜂須賀に問うたのである。
「小六さん、いいかな」
「暴れることじゃな」
「うん、いいよね」
「今わし等は前後を挟まれておる」
 刀を抜き弓を構えた六角の足軽達がだ。城の通路にいる彼等を挟んできているのだ。
 その彼等を見てだ。蜂須賀は風に言った。
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