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戦国異伝
第七十二話 六角との戦その六
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なってみせましょうぞ」
 俄然奮い立ちだ。羽柴は言った。そうしてだった。
 ここで秀長がだ。面々に言ってきた。それはというと。
「ではこれよりです」
「うむ、戦に勝った祝いのじゃな」
「あれじゃな」
「はい、祝いの酒の用意ができました」
 楽しげな笑みでだ。丹羽と滝川に応えたのだ。
 そして兄である彼もだ。こんなことを言ったのである。
「では飲むか。祝いにのう」
「はい、では兄上も」
「して酒は何処じゃ」
「今樽を持って来ております」
 また告げる秀長だった。
「では。すぐに」
「心ゆくまで飲もうぞ」
 その勝利の美酒をだと言う羽柴だった。こうして箕作城も陥ちたのであった。
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