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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第十二話 反逆、そして同盟
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忠を誓う物は二人しかおらん。だが、我々は立場上に於いてはあ奴の眷属と言うことなのだ」

「それはつまり貴方はナウヨックスさんの眷属でありながら指示に従う必要は無いと……とてもじゃ無いですが、俄かには信じられませんね」

「そうは言っても私は既にお主に依存をしてしまっている。その為どうしてもと言うなら私を殺さねばその問題を根本的に解決することなど出来ん」

依存?どういうことだ。発言からして依存の対象になっているのは神父のようだが、それは一体何なんだ?

「依存ですと!それはつまりナウヨックスさんがハイドリヒ卿にしていることをあなたは私に対して行っているということですか!?」

「その通りだ。しかし、これは私の意向ではなく、あ奴の術式による強制的なものだ。我々は『七皇帝の分体』と呼ばれている存在なのだ。故に私個人では依存を解くことは出来ん。どうしても認められんのならここで殺すがよい」

「そもそもお前の言う依存ってなんだ?」

「依存とは我々がこの世界そのものに現界するための術式の一種だ。貴方は666(Nrw Ksr)とは既に対面しておいでか?」

―――666(Nrw Ksr)、橋で戦ったあの敵。あの時はすぐにラインハルトが現れたけど、結果的に俺が覚悟を決めるために戦った相手。あいつ等はその魂が安定しないから体の一部が損傷するだけでその身を瓦解させていた。

「知っている。あいつと何か関係があるのか?」

「言わばあれは我々の元となった存在なのだ。つまるところあれの一つの完成系が我々だ。他者の存在に干渉することによってこの世界における魂の固定化を行いこの世界に長時間の現界を可能とさせる、そういう術式なのだ」

「ちょっとまってください。干渉、ですか?それはつまり依存以外にも何かあると?」

神父が尋ねる。確かにコイツは依存とは言わずに干渉といった。だったら他にも形があるということか?

「そうだ、我々が行える干渉は依存の他に共存、吸収、強奪の三種が存在する」

俺たちの疑問に対してこうもあっさり答えると言うことは、やっぱりコイツは敵対する気は無いということか?

「依存はそもそも相手をこの世界に現界するための核とするもの。能力が依存対象への補助を目的としたもの全般になるがな。メリットは依存対象が死んでもすぐに現界出来なくなる訳ではない。その間に新たに干渉できる相手を見つければ問題なく現界出来る。デメリットは依存対象に能力とステータスが左右されることだ。
共存とは対等な関係になり持ちつ持たれつで現界することだ。メリットは能力が戦闘型になりやすいことと、現界に制限がないことだな。デメリットは共存対象が死ぬと自分も死ぬこと。
吸収は相手に自ら喰われることだ。この時点で魂は完全に取り込まれるゆえその
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