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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第十二話 反逆、そして同盟
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「同盟の提案ですよ。リザの仇を討ちたいとは思いませんか?」
神父がそう俺に話を持ちかける。俺に断る理由は無かった。だからその提案を呑んだ。
そうして俺と神父は櫻井を探すために公園まで来ていた。
「で、あんたはどうして同盟の提案なんてしたんだ?」
事実、仇を討ちたいからといっているが、果たして俺にそれを持ちかける理由があるのか。
「ええ、我々は手を組むべきです。私たちの目的は同じと言えるのですから。貴方もテレジアを救いたいと思っているはずです」
「それは、確かにそうだが……」
「なればこそハイドリヒ卿を蘇らすわけにはいかないのですよ。黒円卓は五色の色を掛け合わせることにより完成します。どれか一色が欠けても黄金は完成しません。赤、黒、白、黄、翠―――テレジアが翠である以上、我々は他の色を斃すべきなのですよ。そして黄がハイドリヒ卿の聖遺物である以上我々に壊すことは出来ません。素手でダイヤモンドを壊すことと同じことなのですから。ですが私だけでも貴方だけでも他三色である赤、黒、白である彼らに勝つことは出来ない。見たでしょう、彼らのあの圧倒的なまでの強さ」
「それはつまり大隊長とか言ってた、あいつ等は赤と黒ってことなんだろ?あいつは……あのアルフレートって奴は一体お前らの中でどういう立ち居ちなんだ?」
あいつだけは自分の所属を言うときに黒円卓と名乗らなかった。それが意味するのはなんだ?
「そのことですか。でしたらこの際、話すべきなのでしょうね」
「だったらその話、私にさせてはもらえぬかね」
その声は突然現れた。神父の後ろからその気配は現れ謙った態度で俺たちの前にいた。髪の色は茶色、若干病弱そうな顔立ちで服装は神父の着ている物と同じだった。
「貴方は……」
神父自身も驚いており、その神父の対応を見る限り味方には見えなかった。だからといって殺気を放ってもいないので敵にも見えない。少なくとも此処で戦う気はなさそうなので話を聞いてみる。
「あんたは一体誰だ?」
「失礼、名をクラウディウス、貴方達が話しておられたアルフレートの眷属ともいえる存在です」
一気に俺と神父は警戒を強める。コイツがアルフレートの眷属だと!?だとしたら手を組む話含めて全部聞かれていたかもしれない。俺も神父も臨戦態勢に入る。
「待って欲しい。眷族といっても私達はその管理下から外れているのだ。忠臣である二名を除けば我々は奴に忠誠心など持ってはおらぬ」
「どういうことですか?」
神父がクラウディウスと名乗った男に尋ねる。もしコイツの言ったことが本当ならうまくいけば奴らを斃す為の情報が手に入るかもしれない。そういった期待も込めてみると、
「そのままの意味だ。私を含め我々は六人居るがその中であ奴に
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