第七十一話 羽柴秀吉その一
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ゃな」
二人にあやかると決めてもまだだった。決めるべきことがあった。
そのことについてだ。木下は弟にこんな名前を出した。
「柴羽ではどうもいかんな」
「それは縁起としては」
「ならんな。言うにしても呼ぶにしてもしっくりいかんな」
「そうですな。しかしそれを逆にされてはどうでしょうか」
柴と羽をだ。逆にしてみればどうかというのだ。
そしてここでだ。秀長は言った。
「羽柴になりますがこれは即ちです」
「橋場じゃな」
「はい、橋の場、即ち土地と土地をつなぎ人を行き来させるものです」
「よいではないか」
「はい、それではですね」
「それでいこう」
楽しく笑ってだ。木下は述べた。
「わしの名前は今から羽柴秀吉じゃ」
「五郎左殿と権六殿、それに」
「橋場じゃ。これでよいわ」
こうだ。満面の笑顔で言うのである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ