第百三話 キラ=ヤマト
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を合わせる。それでクルーゼに向かう。
「ふむ、二人で来るか。やはりな」
クルーゼは二人の動きを見て呟いた。
「ならば」
彼は動きを速めた。ビームライフルでトロワを牽制しながらビームソードを抜く。そしてカトルにも対する。
「二人一度に相手をするつもりか」
「このジン、かなりの」
三人の戦いがコロニーの中で行われる。その頃キラとハイネの戦いはさらに激化していた。
「この動き」
ハイネはビームサーベルを繰り出す。だがキラはそれをナイフで受ける。ハイネはその動きを見て自分達と同じものを感じていた。
「ナチュラルのものではない。まさか」
「ここでやられるわけにはいかないんだ!」
キラは叫ぶ。
「ここには皆がいるから!皆!」
サイ達に声をかける。
「ここは逃げて!」
「えっ、この声って」
ミリアリアが最初に気付いた。
「キラ、キラなの!?」
「キラなのか!?あのガンダムに乗ってるの」
「嘘だろ、そんな」
トールとカズイが声をあげる。
「キラがガンダムにって」
「しかしあの声はキラの声だ、間違いない」
サイが言った。
「じゃあ」
「キラがガンダムのパイロットに」
「あのアムロ=レイみたいに」
一年戦争の頃のアムロ=レイの話は彼等も知っていた。連邦軍の白い流星の話は最早伝説にすらなっていた。
キラは彼等の為に戦う。だがハイネも負けるわけにはいかなかったのだ。
「やられはしない」
ビームサーベルを振り下ろす。しかしそこに一瞬の隙が出来た。
「今だ!」
「!!」
ナイフを繰り出す。それがジンの胸を貫いた。それで決まりであった。
「うっ!」
「これなら!」
キラはハイネのジンから身体を離して言った。
「もう戦えない筈だ!」
「この動き、この戦い」
ハイネにもそれはわかっていた。彼はコクピットの中で呻いた。
「ナチュラルの動きか、これが!」
ジンの胸が爆発した。それを受けてコクピットの中のハイネもダメージを受ける。
「クッ、仕方ない」
これ以上の戦闘は無理だった。彼は撤退を決意した。
「ガンダムは諦めるか。だが」
退きながらキラの乗るストライクガンダムを見据える。
「あのガンダム、本当にナチュラルが動かしているのか」
彼はそう言い残して撤退した。これでコロニーの中に残るのはクルーゼだけとなった。
「そうか、ハイネもか」
「はい」
クルーゼはアデスから通信を受けていた。そしてそれに応える。
「あのハイネがそこまで簡単にやられるとはな」
「どうやら機体も本人もダメージを受けているようです。当分戦闘は無理かと」
「わかった。では下がらせよう」
「はっ」
「コロニーの中にいるのは私一人か。ならば」
彼は引き際を考えていた。今がその時だと思った。
「退くか。ここは」
カトル、
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