第百二話 血のバレンタイン
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らったんだからな」
「ニコル、御前もそれは同じだろうが」
「ええ」
緑の髪の少年は銀髪の少年の言葉に頷いた。ザフト軍には特別の決まりがありアカデミーを十番以内で卒業した軍のトップガンにはエリートの証として赤い軍服が贈られるのである。この服を着る者はかなりの権限が許されている。ザフト軍は明確な階級はないが赤い軍服は上級将校の待遇である。なお白い軍服は指揮官クラスとなっている。
「ならわかっている筈だ」
銀髪の少年はニコルにまた言った。この銀髪の少年の名はイザーク=ジュール、金髪の少年はディアッカ=エルスマン、そして緑の髪の少年はニコル=アマルフィという。彼等の親はいずれもザフト最高評議会のメンバーである。すなわちプラントにおいては良家の子弟となるのだ。
「アスラン、御前もだろう」
「ああ」
イザークは側にいるジンに乗るパイロットに声をかけた。そこには群青色の髪の少年がいた。彼もまた父を最高評議会のメンバーに持つ。名はアスラン=ザラ。パトリック=ザラの息子である。
「ナチュラル共に遅れを取ってたまるか!」
「来たら一人残らず始末してやるってね」
「何はともあれ彼等が来たら僕達も動きましょう、アスラン」
「そうだな」
アスランはニコルの言葉に頷いた。
「敵が来たらな」
「ハイネもいますし」
「フォローは任せておけ」
彼等の後ろにオレンジのジンがいた。そこにいるオレンジの髪の少年がそれに応えた。
「いいな」
「ああ、頼む」
「何はともあれもうすぐ来ますね」
「ロンド=ベル、どう動くか」
「来るなら来い!まとめて撃墜してやる!」
彼等は身構えていた。その前にロンド=ベルが姿を現わす。だが彼等はザフト軍に対して背を向けてしまった。
「仕掛けては来ないか」
「おそらくは」
仮面の男の横にいる艦長がそれに応えた。
「ふむ、彼等には我々への攻撃の意図はないか」
「ではティターンズだけですね、敵は」
「さて、それはどうかな」
だが仮面の男はそれには懐疑的な様子であった。
「まだわからないぞ」
「まさか」
「どちらにしろ警戒は続ける」
男はまた指示を出した。
「敵が来たならば迎撃しろ。いいな」
「了解」
ザフト軍は戦闘態勢のまま布陣している。だがロンド=ベルはそれには構わなかった。
「ザフトは警戒しているみたいだな」
「当然だな」
ブライトはアムロの言葉に応えた。
「彼等からしてみれば我々も同じだ」
「同じか」
「そうだ、招かれざる客だ。それは変わらない」
「彼等を守る為でもな」
「少なくともこれ以上敵は作りたくはない」
ブライトは言った。
「やっとバームとの戦いが終わったのだしな」
「まだ暗黒ホラー軍団もいますしね」
「地球にもまだミケーネがいる。その状況でザフトまで敵に回すと厄介
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