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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百二話 血のバレンタイン
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「だが。それだけだ」
彼は言葉を続ける。
「それに。彼等はまだ攻撃の意図すら見せてはいないではないか」
「では攻撃されるのを待っていろと」
「違う」
クラインはそれには首を横に振った。
「警戒は必要だ。しかし確たる証拠がない今彼等と戦う理由はない」
「それに今の連邦軍は良識派が多かったですな」
メンバーの一人アマルフィが言った。
「そういえば」
「ミスマル司令に岡長官もいれば大塚長官もおられる。かってのどうしようもない地球至上主義ではない」
他のメンバーもそれに賛同しだした。だがザラはここで言った。
「甘い!」
彼は自身の席を叩いて叫んだ。
「その連邦軍の主力はあの美和防人が持っているのですぞ!」
「三輪長官が」
「あの過激で異常な男がいるというのもお忘れなきよう!連邦軍もまた我等の脅威なのです!」
「だがだ」
それでもクラインはザラに対して言った。
「今彼等と戦うべきではない。只でさえネオ=ジオンもまたおかしな動きを示してきている」
「ネオ=ジオンもいたか」
「あのハマーンが動けば厄介だな」
「ここは。慎重に動くべきだ」
「ではロンド=ベルを見過ごせと」
「今は監視だけでいい」
クラインは言った。
「プラント国境に兵を出せ。そしてそれで警戒にあたれ」
「はっ」
「今はそれだけでいい。連邦軍の動き、見極めるだけでな」
「くっ」
こうしてプラントはまずは連邦軍、そしてロンド=ベルの動きを見ることになった。彼等は自軍の主力であるモビルスーツ達を出し、そこで警戒にあたることとなった。
「彼等が来たら攻撃しても構わん」
ザフトの艦隊もそこに展開していた。その旗艦であるヴェサリウスの艦橋にいる白い軍服の男が全軍に指示を出していた。
豊かな金髪を持っている。だがその顔は仮面により見ることが出来ない。妙な雰囲気の男であった。
「だが。向こうから仕掛けるまでは動くな。いいな」
「了解」
全軍それに頷く。
「おって指示を出す。それまでは待機だ」
「何だよ、折角の初陣だってのによ」
ザフトのモビルスーツであるジンの一機に乗る一人の少年がそれを聞いてぼやいた。金髪に褐色の肌をしている。
「つまらねえな、おい」
「そうだな」
それに銀髪の少年が応えた。
「ナチュラル共なぞ薙ぎ払ってしまえばいいのだ」
「それは少し焦り過ぎじゃないですか?」
緑の髪の中性的な顔立ちの少年がそれを聞いて言った。
「ティターンズはともかく連邦はまだ僕達の敵だって決まったわけじゃないですよ」
「フン、どうだか」
銀髪の少年はその言葉を一笑に伏した。
「所詮はナチュラルだ。何を考えてるかわからん」
「そうでしょうか」
「そうに決まっている。どっちにしろ来たら一人残らず叩き落してやる」
「そうだな。折角赤服も
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